高校生ら4人逮捕「お互い知らず」銀座“仮面強盗”映像に残されたカーチェイス(2023年5月9日)
東京・銀座で起きた強盗事件。一夜明け、事件の詳細が見えてきました。
動画の撮影者：「隣の同僚が『強盗だ』といきなり叫んだ。嘘だろと思ったら、本当で。もうすぐ15秒くらいで撮影を始めた」
映像の撮影を始めたのは、8日午後6時18分ごろ。ガラスを叩き割る音が響くなか、店内には、仮面をかぶった男たちの姿があります。
動画の撮影者：「手を突っ込んで袋詰めする人と、壊しているのが2人」
同時に刃物で店員を脅していました。そして、男らは、高級腕時計100本以上を奪って、逃走。ドアを開けたまま走り去る車はレンタカーで、ナンバープレートは付け替えられた可能性があることがわかりました。
動画の撮影者：「車に乗った瞬間に発車したので、運転席にも誰かいたなと。4人なんだと思いました」
警視庁によりますと、実行役のほかに2人が車に乗っていたという目撃証言もあるそうです。
車が現場を離れたのは、6時20分ごろ。赤坂で車が見つかるまでに、いくつもの痕跡がありました。捜査関係者によりますと、大胆にも警視庁や、国会前を通って、国道246号に抜けたとみられています。
その車を防犯カメラがとらえていました。人通りの少ないオフィス街。そこに容疑者が乗った白い車が通過し、少し遅れて、3台のパトカーが追いかけます。
その先では、こんな目撃証言もあります。
目撃者：「車がギューンと来て、ものすごいスピードで。車を揺らしながら、猛スピードで走り去っていった。追いかけているパトカーが最低でも5～6台」
目撃情報からすると、車は、その後、一方通行を逆走して、逃げたことになります。その目撃情報から2分後。2台の防犯カメラが逃走車両をとらえました。
道幅の狭いT字路。前を走るタクシーにくっつくように逃走車両が曲がっていきます。助手席側のボディーがへこんで、後ろのバンパーが、外れかかっていました。どちらの損傷も、警察が押収した車にあったものと同じです。
すぐ近くに設置されたもう1台の防犯カメラ。『速度落とせ』と記された車道を逃走車両とみられる車が駆け抜けます。あとを追っていたパトカーはいなくなっていました。
その後、邸宅侵入の疑いなどで4人の男が現行犯逮捕されます。4人とも、横浜に住んでいました。無職の16歳、飲食店アルバイトの19歳、そして、職業不詳の19歳。この3人は「侵入したことに間違いありません」と話しているといいます。ただ1人「知りません」と話したのは、18歳の私立高校3年生です。
捜査関係者によりますと、この4人「お互いのことは知らない」と供述しているそうです。いわゆる、闇バイトに応募した可能性もあるとみて、捜査しています。
容疑者が確保されたマンションの植え込み付近では、黒いボストンバッグが見つかっていて、その中には、30本ほどの腕時計が入っていました。奪われたのは100本以上。残りの腕時計の行方はわかっていません。
警視庁は、4人の背後に犯行を指示した組織があるとみています。
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