“列島大荒れ”初夏に異例の積雪…大雨で堤防決壊も 住宅街に“濁流”“土石流入”(2023年5月9日)

“列島大荒れ”初夏に異例の積雪…大雨で堤防決壊も 住宅街に“濁流”“土石流入”(2023年5月9日)

“列島大荒れ”初夏に異例の積雪…大雨で堤防決壊も 住宅街に“濁流”“土石流入”(2023年5月9日)

 8日の北海道根室市では、暦の上では初夏のはずが、桜に雪が降りました。さらに、岩手県軽米町ではチューリップに雪が積もるなど、8日は各地で大荒れの天気となりました。

■都心も気温急降下「紫外線対策のはずが…」

 ゴールデンウィーク明けの都心では気温が急降下しました。

 8日午後4時ごろ、街の人の服装を見てみると、ほとんどの人が長袖、ジャケットを着ていて、ダウンジャケットを着ている人もいました。

 夜になると、さらに冷え込み、男性は半ズボンですが、女性のほうはダウンにマフラー姿の人もいました。

 仙台から渋谷に遊びに来た20代の女性は、次のように話します。

 仙台から来た女性:「東京あたたかいと思って来たら、すごい寒くてびっくり」「紫外線対策で長袖で来たのに、さむっみたいな」

■青森・酸ケ湯“積雪最大43センチ” 

 北日本では「初夏」にもかかわらず、雪が舞う異例の事態となりました。

 桜の見頃を迎えている北海道根室市。強風のなか雪が舞い散り、桜の木を揺らします。

 青森の豪雪地帯・酸ケ湯温泉では早朝、吹雪のような状態になりました。

 撮影者:「もともと青森に住んでいたので、5月にこんなに雪が降るという経験がなくて」

 7日、雪が降る前に撮影した写真です。翌日には景色が一変、雪で覆われてしまいました。

 撮影者:「一晩であのような吹雪になったので本当にびっくりしました」

 この日、酸ケ湯の積雪は最大43センチ。付近の道路にも雪が降り積もり、一面真っ白に。一部通行止めになった道路もあったといいます。

 撮影者:「見たことなかったのでGW明けに通行止めになるっていうのが。ハザードたいて(車を)動かせない人とかもいたので」

■チューリップが満開状態での積雪は初

 東北地方の各地で雪は降り積もり…。

 ミル・みるハウス 戸田沢雅人営業推進課長:「結構、真冬並みにしんしんと降っておりました。これだけ遅い時期に積もるのは初めて」

 青森県との県境に位置する岩手県軽米町では、春の訪れを告げるチューリップに雪が積もり、季節が逆戻り。一部の花は雪の重みでか、曲がってしまっています。

 チューリップ園も雪化粧となり、普段は見られない景色が広がっていました。

 軽米町観光協会によると、チューリップが満開の状況での積雪は今回が初めてだといいます。

 季節外れの雪には農家も対応に追われました。

 雪の重みでビニールハウスが破損することを心配し、慌てて雪を落としたといいます。

 動画を撮影した農家:「さすがに5月入ったら(雪は)ないと思ってたので、びっくりしました」

■高速道路 東北管内で5月に除雪“約10年ぶり”

 岩手県の北部にある牧場は、ゴールデンウィークのイベントで使われた、こいのぼりが強風にあおられています。

 牧場担当者:「まさかここまで積もるとは思っていなかったです」

 牧場の担当者も、この雪には驚きを隠せません。

 牧場担当者:「16年勤めてますが、一度もGW明けに雪が積もったという記憶はないです」

 岩手県八幡平市にある滝も銀世界に包まれ、初夏とは思えない光景です。

 撮影者:「雪は15センチ~20センチぐらい。足首よりも上。雪をかき分けて歩いていくような感じ、かなり積もっていました」

 高速道路にも雪が降り積もり、除雪車が稼働する異例の事態に。NEXCO東日本によると、東北管内で5月に除雪をするのは10年ぶりのことだといいます。

■大雨で堤防決壊 住宅街に“濁流”“土石流入”

 異変は雪だけではありません。

 ぽっかりと大きくえぐられ、土砂がむき出しになった土手。そのすぐ近くでは、土砂に埋まり、天井部分しか見えなくなってしまった3台の車。

 土砂の中には拳大ほどの大きな石が混ざり、車のフロントガラスは押し潰されて、細かくひび割れています。

 8日未明、大雨により堤防が決壊した兵庫県伊丹市の天神川。

 午前2時、住宅街を勢いよく流れる茶色の濁流。まるで滝のような大きな音が響いています。道路の真ん中に止められた軽乗用車に濁流がぶつかり、激しくしぶきを上げていました。

 それから4時間後。午前6時すぎの映像では、水の量は減ったものの、依然として道路は冠水。川のように濁流は流れ続けています。道には流されてきたとみられる大量の土砂が…。

 住民は泥をかき出す作業に追われていました。

 しかし、川の水を止めるための土嚢(どのう)の隙間から水があふれ出し、住宅の駐車場にとめどなく水が流れ込んでいきます。

■住民説明会 住民「見込みが甘かったのでは」

 決壊した堤防は補強工事のために川幅を狭めていて、比較的雨量が少ない5月末までに工事を終える予定でした。

 宝塚土木事務所・恒藤博文室長:「今回、予想を超える降雨量がございまして、土嚢の部分を超えまして、越水をして土の部分が崩れたと」

 8日、被害に遭った住民に向けて、説明会が開かれました。

 被害に遭った住民:「緊迫した感じでした。まだ今のところ全額補償できるか分からないって言ってました」「土嚢を積んだ上から越水しているので、見込みが甘かったんじゃないかと」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年5月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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