【コロナあす5類に】緊急事態や自粛警察…3年間の騒動と闘い(2023年5月7日)

【コロナあす5類に】緊急事態や自粛警察…3年間の騒動と闘い(2023年5月7日)

【コロナあす5類に】緊急事態や自粛警察…3年間の騒動と闘い(2023年5月7日)

 新型コロナウイルスの感染症法の分類は8日からインフルエンザと同じ5類に移行します。この数年間、私たちの生活を一変させた未知のウイルスとの戦いは新たな局面を迎えます。

■「密です」臨時休校に緊急事態

 2019年、中国の武漢で爆発的な感染が起こるなどした新型コロナウイルスの世界的流行。日本も瞬く間にその渦中に飲み込まれ、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」でのクラスター発生などが国内を震撼させました。

 2020年2月には専門家会議の初会合が行われ、政府は小中高などの臨時休校やイベントの中止などを要請。

 厚労省、専門家会議・尾身茂副座長:「まさに正念場というか、今まさに瀬戸際にきている」

 街にはマスクを求めて長い行列ができました。それでも感染はじわじわと拡大し…。

 安倍総理大臣(当時):「緊急事態宣言を発出することと致します」
 小池都知事:「密です、密です」

 「3つの密」を避けることや都道府県をまたぐ「移動の自粛」、そして「テレワーク」などが新たなスタンダードとして始まります。しかし、その一方、繁華街や観光地からは人の姿が消え、新たな混乱も生まれました。

■「帰れ!」自粛警察の嫌がらせも

 「営業スルナ!火付けるぞ!」と店に貼られた過激な警告文。このころからいわゆる「自粛警察」といわれる人たちが横行し、東京から青森市に帰省した男性宅には「さっさと帰って」と書かれた紙が投げ込まれています。

 また、県外ナンバーの車に対する嫌がらせも全国で発生し、町内在住者を示すマグネットシールを配布する自治体も現れました。

■ワクチンやPCR検査に大行列も

 増加と減少を繰り返しながら一向に収束しないコロナの波。人々の不安の表れか、冬の寒さが染みるなか、駅前のPCR検査センターには夜でも長蛇の列ができ、翌年の夏、都内で若者向けのワクチン接種会場の運用が開始されると、予約不要のためか朝早くから希望者が殺到。時間を前倒して受け付けを終了する事態となりました。

 ワクチン接種希望者:「予約なしで受けられるんで今来たんですけど、聞いたら終了と言われました」

 新型コロナでの国内の死者数は7万4654人となっています。

■コロナ新局面へ 7日廃止の無料PCR検査場も

 先が見えなかったコロナとの闘いですが、その痕跡は徐々に街から消えていきます。広島市のPCR検査場は7日の午後3時をもってその役目を終えました。

 検査に訪れた人:「(Q.きょうで閉鎖と知っていましたか?)慌ててネットで予約しました。大体、月一で来ていたので」

 広島では県が設置・運営する10カ所すべての検査場が廃止となります。

 広島県PCR検査事務局・堀江佳一事務局長:「今後は薬局で抗原検査キットを買う、最寄りの医療機関で検査」

■“緊急事態”WHOは終了を宣言

 7日に新たに確認された感染者は1万4436人。近いうちに第9波の可能性も指摘されていますが、今後の推移はおよそ5000の医療機関から週に1回報告される定点把握となります。

 スイスで開かれたWHO=世界保健機関の会合では…。

 WHO・テドロス事務局長:「新型コロナウイルス感染症の世界的な緊急事態の終了を宣言する」

■どう向き合う?専門家の見解は

 本当にこれで終わったのでしょうか。感染症の専門家は…。

 昭和大学・二木芳人客員教授:「このタイミングでの2類から5類への移行というのは妥当だと思います。集団免疫とか、皆さんがしっかりワクチンを打っている。この感染症にどう対応すればいいかを私たち医療従事者が理解したことも大きい」

 これからは5類となった、“新しいコロナ”との付き合いが始まります。

 昭和大学・二木芳人客員教授:「このウイルスは5類になったからといって消えるわけじゃないし、インフルエンザと同等ということですけど、実は高齢者とか病気を持っている方々に対してはまだインフルエンザよりもやや厄介な部分がありますよね。3年3カ月の間に身に付けた感染対策の基本を忘れないこと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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