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【ヒモトクっ】お土産文化の歴史と秘話 起源はお伊勢参り?
ゴールデンウイークの後半戦がスタートし、各地でにぎわいを見せています。旅行や帰省といえば「お土産」ですが、実はルーツが江戸時代という説も。また、あの“定番のお土産”には、読売巨人軍と深い関係が!? 時代や社会環境で大きく変化してきたお土産について、ひもときます。
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20年以上、お土産について研究している川崎市市民ミュージアム学芸員の鈴木勇一郎さんによると、お土産の歴史は古く、少なくとも江戸時代には、今につながるお土産の文化があったといいます。
諸説あるそうですが、江戸時代から盛んだったお伊勢参りで「神社にお参りした証し」がお土産の起源とされているということです。
お伊勢参りに行くにも、今と違い相当な日数がかかるため、代表者が1人で旅に出ていました。また、持って帰るのに数か月かかることもあり、食べ物ではなく、軽くて腐らない物がいいとされていました。例えば、御神酒やさかづきの他、薬などもあったといいます。
明治時代になると、鉄道が開通し旅も簡単に行きやすくなりました。そこで、お土産の主流がお菓子になったそうです。そして、大正時代には観光地として各地で温泉が増え、その結果、温泉地だったら「温泉まんじゅう」のような“ご当地ならでは”のお菓子などが出てきたといいます。
そして、昭和の高度経済成長期に入り、ある“定番のお土産”が登場。観光地の名前が刻まれた「三角形のペナント」です。お土産としてモノが注目された時代で、ペナントを壁に貼ることや、「ちょうちん」や将棋の駒の形をした「通行手形」も人気でした。
「三角形のペナント」のルーツを探ってみると意外なことがわかりました。諸説ありますが、観光地の名前入りペナントを開発したとされる会社の社長に話を聞きました。
神奈川県鎌倉市にあるタオルの製造や卸を行う「間タオル」の間隆浩社長は「先代の社長が巨人ファンで、野球の観戦で球場に行ったときに、ペナント、三角形の旗がはためいたのを見て『観光地の絵柄を入れたら売れるんじゃないかな』というのが始まり」と話します。
アイデアマンだったという先代の社長が、野球観戦にヒントを得て、観光地の名前入りペナントを製造・販売しました。観光ブームも相まって、様々な観光地で売られ大ヒット商品となり、“全国区のお土産”となったのです。ただ、徐々に注文数が減り、ブームが過ぎ去ってしまいました。
その理由について、間社長は「ご当地の携帯ストラップが出てきて、そちらをお客さんが買っていったのではないか」と話していました。
交通が整備され旅行に行く頻度も多くなったことで、平成以降は、お土産の多くがモノから再び、お菓子に変わっていったといいます。
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今年発表されたご当地のお土産ランキングのアンケート結果では、ベスト3を見てみると、3位が宮城県の仙台銘菓「萩の月」、2位が北海道の「ROYCE’Sチョコレート」。そして、1位は北海道のお土産の定番「白い恋人」でした。
お土産をたくさん買って帰りたいところですが、家計調査では今も続く物価高の影響で、このゴールデンウイークにどのような影響を与えるかという問いに対し、「お土産の予算を減らす」という我慢の声も聞かれました。
(2023年5月3日放送「news every.」より)
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