「24時間がんばらない」・「ゼロワン議会」に挑む…統一地方選 女性候補者の挑戦(2023年4月24日)

「24時間がんばらない」・「ゼロワン議会」に挑む…統一地方選 女性候補者の挑戦(2023年4月24日)

「24時間がんばらない」・「ゼロワン議会」に挑む…統一地方選 女性候補者の挑戦(2023年4月24日)

今回の統一地方選は、前半戦・後半戦を合わせて女性の候補者が過去最多となりました。

広島県尾道市の議員選挙に立候補した田中芙実枝さん(40)。子育てと選挙の両立に奮闘してきました。

尾道市議会は、28人のうち、女性議員が1人だけの、いわゆる“女性ゼロワン議会”です。
尾道市議選に立候補・田中芙実枝さん:「女性1人しかいないって、やっぱりバランス悪すぎるって」

“女性ゼロワン議会”は、尾道市だけではありません。全国の市区町村議会の4割に上ります。現職議員に聞きました。
尾道市議会・現職議員:「あんまり考えたことがない」
尾道市議会・議長:「私は、女性議員は少ないと思います。私は、5人くらいはおられてよろしいかと思いますけどね」

4年前、夫の転勤をきっかけに尾道に移住してきた田中さん。ここで子育てするうちに政治への思いが芽生えました。
尾道市議選に立候補・田中芙実枝さん:「せっかくこの町が、景色も気もいいし、住みたいって思わせる町なのに、制度の部分が残念なところが多すぎる気がして。移住者だからこそ、しがらみがなく、尾道市全体の今の大きな問題を指摘していけるんじゃないか」

今月14日、田中さんのもとに東京から助っ人がやってきました。能條桃子さん(25)。男女半々の議会を目指し、女性の議員を増やす活動をしています。全国に約3万人いる市町村議員のうち、女性はわずか16%。さらに、60歳以上の男性が全体の過半数を占めています。そこで能條さんが立ち上げたのが『FIFTYS PROJECT』。今回の統一選で、政党を問わず、全国で30人の女性候補を支援しました。
『FIFTYS PROJECT』代表・能條桃子さん:「政治家に会いに話しに行っても、60代以上の男性ばっかり。立候補する人(女性)が、増えなきゃ変わらない」
数少ない若い世代の女性候補者をつなげる狙いもあります。

東京・武蔵野市の市議会選挙に初めて挑戦した酒向萌実さん(29)。ベンチャー企業の社長で、ビジネスを通して社会課題に向き合ってきました。

酒向さんが目指したのは、持続可能な選挙活動。“24時間がんばらない”を大事にしてきました。
武蔵野市議選に立候補・酒向萌実さん:「(演説のあと)お昼寝しないと、午後、途中でエネルギー切れしちゃう」

騒音や環境に配慮して、選挙カーなし、節約のため、選挙事務所もなし。自作のカートにスピーカーを乗せ、市内を電車で移動します。
武蔵野市議選に立候補・酒向萌実さん:「お金がなくても、体力がなくても、鋼のメンタルじゃなくても、時間を24時間選挙に使わなくても、チャレンジできるし、勝てる選挙のやり方を見つけていきたい」

手探りで、戦い抜いた初めての選挙。“24時間がんばらない”を掲げた酒向さんは、新人候補でトップの2613票を獲得しました。
武蔵野市議選に立候補・酒向萌実さん:「私の選挙やっている姿を見て、楽しそうだからやってみたいな。自分にもできるかもしれないと、次の世代の女の子に思ってほしい」

尾道市で挑戦した田中さんは、28の議席を33人で争いました。1136票を獲得しましたが、あと一歩、届きませんでした。
尾道市議選に立候補・田中芙実枝さん:「まだまだ貪欲にやらなきゃいけなかったんだなと。まずハローワークに行って仕事します。借金を返して、この次に向けてお金ためなきゃ」

◆全国の立候補者に占めた女性の割合を見てみますと、年を追うごとに右肩上がりで増えています。田中さんと酒向さんが挑んだ市議会議員選挙では、20.6%となりました。

政府は、女性候補者の割合を2025年までに35%にする目標を掲げていますが、まだほど遠い状況です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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