スーダンからどう退避?迫る停戦期限 元自衛隊制服組トップ「護衛艦使う手も」(2023年4月23日)

スーダンからどう退避?迫る停戦期限 元自衛隊制服組トップ「護衛艦使う手も」(2023年4月23日)

スーダンからどう退避?迫る停戦期限 元自衛隊制服組トップ「護衛艦使う手も」(2023年4月23日)

 停戦期限が日本時間の24日午後1時に迫るアフリカのスーダンです。23日未明までに自衛隊の輸送機が活動拠点のジブチに到着。戦闘が完全にはやまないなか、現地の日本人をどう退避させるのでしょうか。

■迫る停戦期限 スーダンからどう退避?

 激しい戦闘を続けるスーダン国軍と民兵組織「RSF」が停戦中の今、各国がスーダンに残る自国民を退避させようとしています。現地で医療支援を続ける日本人はこう話します。

 認定NPO法人「ロシナンテス」スーダン事業部・川原尚行代表:「停戦3日目。今のところ激しい爆撃音などは比較的おとなしくなってきているが、皆無というわけではなく、散発的な爆発音が聞こえる。窓から外を見ると爆撃機が飛んでいたこともある。完全なる停戦とはなっていない」

 22日、隣国のサウジアラビアは船を使って自国民の退避に成功したといいます。また、アメリカも大使館で働くすべての外交官とその家族を退避させたと発表しました。

 21日からの停戦の期限は日本時間の明日午後1時まで。それまでに現地にいる約60人の日本人は退避できるのでしょうか…。

 防衛省によりますと、日本時間の23日未明までに自衛隊の活動拠点がある、スーダンの周辺国ジブチに自衛隊の輸送機3機が到着しました。安全が確保できるタイミングでスーダンに入ることを目指します。元自衛隊統合幕僚長の河野氏は退避方法についてこう指摘します。 

 元自衛隊統合幕僚長・河野克俊氏:「一番良いのは航空機でジブチからスーダンの空港に着陸して、そこから邦人の方々を運び出すというのが一番」

 しかし、「航空機が空港に安全に降りられるのか」という問題があります。また、サウジアラビアのように船を使う方法もあるといいます。

 元自衛隊統合幕僚長・河野克俊氏:「今、海賊対処、あるいはホルムズ海峡の情報収集で護衛艦が行っているはずなんです、あの近辺に日本の。したがってそれを使うという手はあるんですが、それも陸上自衛隊で(スーダン国内を)保護しつつ、港にお連れする必要があると思うんですよ。勝手にどうぞなんてことは絶対できないはずなので、受け入れ国の同意がないとできないということになる」

■スーダンからどう退避? 新たな案が浮上

 そんななか、ある案が浮上しているといいます。

 官邸関係者:「国連が(首都)ハルツームから陸路でスーダン東部の港へ送る。そこからは各国がそれぞれ対応する。日本は自衛隊の船でジブチへ送る案」

 衛星地図で見てみると、首都ハルツームから、仮にサウジアラビアも使った「ポート・スーダン」の港に向かうとしたら、直線で約700キロ。舗装された道路がありますが、周囲は延々と砂漠が続き、建物もほとんど見えません。また、現地でそれぞれ日本人をどうやってピックアップするのでしょうか。

 認定NPO法人「ロシナンテス」スーダン事業部・川原尚行代表:「外務省から連絡が来て、自衛隊機に乗る希望を出していたが、それに対して今の住所と大使館が指定した場所へどうやって行くか、自分たちで行けるかどうか聞かれた。我々は自分たちの車で自力で指定された場所まで行くと答えた」

 日本政府は、早ければ23日にも大使館職員をはじめ、日本人らを退避させる計画です。 
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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