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“戦闘激化”スーダン…なぜ現地に日本人が? 医療や教育で尽力…邦人63人退避へ(2023年4月20日)
戦闘が激化するスーダン。政府は在留邦人などを退避させるため、航空自衛隊の輸送機を派遣することを決めました。
政治の情勢も不安定で、内紛が激化しているスーダンに、なぜ日本人63人が暮らしているのでしょうか?
その答えは、スーダンという国の事情と関係していました。
■医療や教育…スーダンで尽力
外務省のホームページによりますと、スーダン共和国はアフリカ大陸北東部、エジプトの南に位置しています。面積は日本の約5倍で、アフリカ大陸で3番目に大きな国です。
人口は約4300万人。国内にはナイル川が流れていて、周辺にはピラミッドなどの歴史的建造物も数多く残されています。
観光資源が多い国であるにもかかわらず、隣国エジプトと比べても観光客の数は圧倒的に少ないのは、度重なる内紛や情勢不安定が影響しているためです。
その影響で、国民の約3人に1人が、人道支援が必要な状況となっています。
国際連合人道問題調整事務所「OCHA」によりますと、スーダン国内では食糧が不足し、医療も行き届いていない状況だといいます。
そこで立ち上がったのが、スーダンで暮らす日本人の方々です。
今回の63人の中には、NPO法人ロシナンテス スーダン事業部 川原尚行代表も含まれています。
川原代表は長年にわたり、医者がいない村に医療を届けるボランティア活動を、そして、NGO団体 日本国際ボランティアセンター 今中航さんは、避難民を教育などで支援しています。
このようにスーダンを支援している方々や、大使館関係者を含む63人が現地で暮らしていて、この方々をなんとか退避させようと、日本政府が動いているのです。
■退避方法…まだ見通し立っておらず
日本政府は今週末にも、航空自衛隊の輸送機を出発させ、元々海賊対処行動の拠点となっているジブチに送ります。そして、このジブチを拠点として、スーダンにいる63人の日本人の退避を目指すことになります。
自衛隊は、どのような退避プランを想定しているのでしょうか。政治部・防衛相担当の湯屋あかね記者に、話を聞きます。
湯屋記者:「日本人らをどのように救出するかということについては、まだ見通しが立っていない状態です。今決まっているのは、自衛隊の輸送機を、自衛隊の拠点があるアフリカのジブチに輸送して、ジブチからスーダンに入れるタイミングが来た時に、すぐに入れるように待機をしておくということだけです。救出方法として自衛隊はいくつかのパターンを想定していて、例えば、ジブチからスーダンの空港に輸送機を飛ばし、そこで現地の日本人らと合流して『空路』で退避させるパターン。それから、民間のバスなどをチャーターし、日本人を乗せて、周辺の第三国に『陸路』で移動させる。その第三国で、自衛隊機と合流するパターンなどがあります。ただいずれも、確実に安全確保をするという点で、スーダンでの『停戦合意』などがなされなければ、日本人がスーダン国内を移動することも難しいですし、自衛隊機がスーダンに入ることも難しい状態です」
■どこか一カ所に集めるのも「難しい」
そうなると、退避までに時間がかかる可能性も出てくるのでしょうか?
湯屋記者:「現地にいる日本人らを一度、日本大使館に避難させるという案も検討しているようですが、現状、スーダンの日本人が各々の家にいて、家から出られる状態ではないということです。政府関係者の中には、『突然のことだったので、今はそれぞれの家で身を潜めてもらっている状態。どこか一カ所に集めることも難しい』と話す人もいます」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年4月20日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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