腹から血“空き家”で男性死亡 殺人事件として捜査本部設置(2023年4月18日)

腹から血“空き家”で男性死亡 殺人事件として捜査本部設置(2023年4月18日)

腹から血“空き家”で男性死亡 殺人事件として捜査本部設置(2023年4月18日)

 宮城県柴田町の住宅で男性が死亡しているのが見つかった事件。被害男性は現場の住宅に引っ越してきたばかりだったことが分かりました。2カ月前には被害者宅が全焼する火災も起きていました。一体、何があったのでしょうか。周辺取材から浮かび上がってきた「2つの謎」とは。

■殺人事件として捜査本部設置

 事態は殺人事件へと発展しました。

 宮城県警:「村上隆一さん被害にかかる殺人被疑事件について本日、捜査本部を設置しました。死因は司法解剖の結果、失血死と特定されました」

 静かな町で起きた殺人事件を巡り、2つの謎が浮かび上がってきました。柴田町の住宅で会社員の村上隆一さん(54)が腹から血を流して死亡した事件。通報があったのは17日のこと。

 通報(きのう):「玄関先で20から30代の男性が倒れている」 
     
 現場は柴田町の住宅。玄関先で腹から血を流した村上さんを近隣住民が発見。足元にはスマートフォンが落ちていました。右腰などに傷がありました。

 通報者:「朝、外を散歩しようと思って出たらその人が上を向いて死んでいた。仰向けになって口を開いて亡くなっていた。(スマホは)玄関から1メートル50センチくらいの血だらけの中に落ちていた」

 新たな目撃証言もあります。事件発生直後の映像には黒い車1台が見えていますが…。

 近隣住民:「同じ住民の人に聞いたのは夜中バイトから帰ってきて、ワゴン車・乗用車が止まっていたと。見たことない」

 前日の夜、現場にはもう1台の車が止まっていたとする証言もあります。村上さんは近くの食品工場で働いていたという情報もあり、作業着姿だったそうです。

 通報者:「ズボンと会社の作業服は間違いない」

■2月に“自宅全焼” その後転居

 静かな町で起きた殺人事件。この事件を巡り、“ある謎”が浮かび上がってきました。2カ月ほど前の2月25日午後8時ごろの映像には激しい炎と煙を上げ、燃え上がる住宅。死亡した村上隆一さんが2カ月ほど前に住んでいた家です。腹から血を流して死亡した村上さん。2月には母と姉と住んでいた住宅が火事で焼けていたことが分かりました。

 近隣住人:「(Q.(村上さんを)最後に見たのは?)震災前くらい。そんなに出入りする家ではない。おばあちゃんと娘(姉)と息子(村上さん)の3人で住んでいることしか分からない。火事に遭い、引っ越した先で殺されたとなったら誰でも思う。事件性があると」

 火事が起きたのは宮城県大河原町。殺害された柴田町から直線距離にして2.5キロほどです。去年のストリートビューの画像には庭に黒い軽自動車が止まり、2階建ての住宅です。火事で焼け、今はその跡形もなく隣の家に残された焼け跡が火災の激しさを物語ります。“玄関付近”から炎が上がっているのを住民が目撃し、110番通報しました。先ほどの住民が事件性を感じたのは理由があります。

 近隣住人:「(知人が)消防団員に『原因は何だった』と聞くと『ガソリンタンクの引火ではという結果が出た』と話を聞いた。普通の火事は(家の)脇や窓から火が出る。今回の火事は不思議。火が道路側の玄関の方に出ていた風もないのになんでだろうと…」

■近隣住民が覚えた“違和感”

 動画を撮影した人もある違和感を持っていました…。

 撮影者:「(火事の)次の日に臭いとかもすごかったので、どういう燃え方だろうと思って(後日)明るい時に見に行ったら庭先に新しいガソリンの携行缶があった。『なんで火事になっているのに新しい状態で置いてあるのか』と思った。ガソリンからなら携行缶ごと燃えているなら真っ黒になっている。まだ買ったばかりの新しい携行缶だったので、『なんでこんな新しいのが置いてあるのか』と思った」

 SNSに上げられた動画。その翌日、あるメッセージが届き動画をくれないかと頼まれたそうです。

 撮影者:「『(火災現場は)私の自宅です』」という感じで(メッセージが)きて、その時は火事になって(家族は)大変つらい思いをしたと思っていた。(撮影者が)ツイッターに投稿した以外にもいくつか動画を送った。火事になったら普通はパニックになるはずだが、『なんで自分の家が燃えているのに動画を欲しがるのか』と」  

 2月に火災に遭い、4月に殺害されたとみられる村上さん。2カ月前の火事との関連は分かっていません。火事で住む家がなくなり、殺害された現場の家を借りていたということです。2つ目の謎は、その家に関するものです。村上さんが殺害された住宅は長く空き家だったそうです。

 近隣住民:「10年前にそこのおばあちゃんが畑仕事をしていたのは見掛けた。何年か前から空き家。誰も住んでいないので、あそこで人が倒れているのはありえない。入っていること自体ありえない」

 以前は高齢夫婦が住んでいた家。数年前に亡くなり、親族が所有していたそうです。その家に人が出入りし始めるのは2週間前のこと。

 通報した人:「2週間前に(被害者とは)違う人と会って、その人が親戚関係(と言っていた)。『火事になって泊まらせてもらえる』という感じで、その人が泊まると思っていたけど違う人が泊まっていた」

 2週間ほど前この家を訪れたのは40代の男性。「火事に遭ったので泊まる」と告げたそうです。ところが、その後やってきたのは別の男性です。この人が殺害された村上さんとみられます。所有者から借り1人で住み始めたそうです。

 通報した人:「1週間前に話をした。庭の話、花がきれいだったんで『きれいですね』とあいさつした」

 人の出入りはそれで終わりません。今月15日には女性2人が家を訪れています。60代と40代くらいの2人組。16日には、そのうちの1人が再び訪れます。60代の女性は畑に向けて走っていたそうです。

 警察はトラブルの有無なども含めて捜査を続けています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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