総理遊説中に爆発音…聴衆の中にもSP 警護は万全か?(2023年4月15日)
岸田総理の遊説先で爆発物のようなものが投げ込まれた事件。警備体制は万全だったのか?元埼玉県警刑事の佐々木成三さんとテレビ朝日政治部の藤川みな代部長にお話を伺います。
高島)
現場の状況を見て佐々木さんが気になるところは?
佐々木さん)
やはり多くの警護員、SPというのがこの演説の警護をしていることが映像から見ても分かります。実際、聴衆の中にも警護員が中に居るということが分かります。その他に逮捕に至った警察官が、制服の警察官もいましたので、容疑者周辺の警護している警察官も必ず数名いたと思いますね。
高島)
そういった意味では、警護は十分であったと言えるんでしょうか?
佐々木さん)
はい
高島)
爆発物のようなものが投げ込まれた時に、総理近くのSPの方がバックを盾のようにして、そして岸田総理を守りながら遠ざけるという場面がありましたよね。
佐々木さん)
あれは、防弾盾ですね。残念ながら爆発物を投げ込まれたんですが、投げ込まれた後の警護員というのは、かなり素早く岸田総理を遠くに避難させていますので、そこに関してはこの警護というのは素早かったなというのは感じてますね。
高島)
一方で気になるのが、岸田総理が逃げた後に、聴衆はそのままになっていますよね?
佐々木さん)
そうですね。本来であれば、この爆発物があった時に、この聴衆の方も避難させる。木村容疑者が逮捕されている時に、もう1つパイプ爆弾を持っていましたので、この爆発があった時にまた聴衆の方がけがをする恐れもありましたので、そういった避難というのも考えなければいけなかったと思います。
高島)
実際に木村容疑者が手に持っていた、2つ目の銀色の爆発物とみられるもの、またこの右手には何か黒いものを握っていますよね?ライターではないかという見方もありましたが、一方でほかの見方も出そうですね?
佐々木さん)
これに関してはライターの可能性もあるんですが、このパイプ式の爆弾はリモコンも簡易的につきますので。先ほど目撃者の中に爆発物の中に青とか赤の点灯があったと、そういったものもあると、リモコンの可能性もあるなという風には感じています。
高島)
爆発物を投げたあと爆発するまでも時差が50秒ぐらいありましたよね。そこを考えても
佐々木さん)
これ手製なので、かなりタイムラグもあると思いますし、うまく爆発しなかったという可能性もありますが、これに関しては爆発物を綿密に検査をするということは必要だと思います。
高島)
佐々木さん、警護体制はどうすればよかったとお考えでしょうか。
佐々木さん)
岸田総理と聴衆の距離を開けるということ。縦の距離も作るということ。演説カーを入れて、縦においても距離を作るということが大切だと思います。
高島)
それは例えば爆発物を投げ込まれたときに届かないような位置に?
佐々木さん)
人が近づいてきたとしても襲えない場所。あとは外の警戒でも入り口を1つにして、聴衆の方に対して手荷物検査・金属探知機、そういったものを行う。やはり政治家の演説の意向と警備のバランス、これがかなり難しいと思いますが、そういった対策が必要なんじゃないかなと思いますね。
高島)
藤川さん、安倍元総理の事件後、総理の演説のスケジュールの出し方などには変化はあったのでしょうか。
政治部・藤川部長)
安倍元総理の事件の直後には、スケジュールの公表というのは控えられるようになったんですけれども、今回の選挙戦では、また事件の前の様子に戻っていまして、岸田総理の日程は自民党のホームページに公表されていたんですね。いくら党本部の方で日程を伏せても、やはり地元の方は「総理がきた」と告知してしまったりするので、完全に情報を伏せておくのは難しいと話していました。
高島)
選挙演説の警護とは違ってくると思いますけれども、5月にはサミットも控えていますよね。警護体制の見直しも必要になってきそうですね。
藤川)
外務省関係者はですね、去年の安倍元総理の事件を受けて、G7の警備体制というのはもう最大限厳しくしているのでこれ以上やりようがあるか分からないということなんですけれども、改めて徹底を図る方針です。
高島)ここまで佐々木さんと藤川さんにお話を伺いました。
サタデーステーション 4月15日OA
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