“大規模黄砂”東京にも飛来 W飛散で「花粉爆発」も?…人体にも影響を及ぼす恐れ【もっと知りたい!】(2023年4月13日)

“大規模黄砂”東京にも飛来 W飛散で「花粉爆発」も?…人体にも影響を及ぼす恐れ【もっと知りたい!】(2023年4月13日)

“大規模黄砂”東京にも飛来 W飛散で「花粉爆発」も?…人体にも影響を及ぼす恐れ【もっと知りたい!】(2023年4月13日)

 中国から飛来してきた大規模黄砂が、東京でも観測されました。空気中で黄砂が花粉とぶつかることで起こる「花粉爆発」によるアレルギー症状にも注意が必要です。

■大規模黄砂…かすむ空 犬も“くしゃみ”

 東京都内で黄砂の影響は感じられたのか、タクシー運転手に話を聞きました。

 タクシー運転手:「窓ガラスが、黄砂で汚れていました。窓ガラス拭かないと出庫できない」「(Q.普段は?)あんまりなかった。ちょっとボディーも黄色っぽくなってたので」

 いつもとは違う光景が広がっていた大阪市街。大阪城も、京セラドーム大阪も見えにくくなるほど、市内全体が黄色くかすんでいます。

 北海道・札幌市でも視界が遮られ、数キロ先も見渡せないほどに…。普段の映像と比較すると、その違いは一目瞭然です。

 街の人:「雨降るのかなと思うくらいのもやがかかってる」「(Q.ワンちゃんにも影響が?)きのうあたりから外に出た瞬間に、クシャンクシャンという感じはある」

 ユーラシア大陸内陸部の乾燥地帯で発生した大規模な黄砂。偏西風によって運ばれ、中国を経由して、日本列島へ飛来しています。

 福岡市内の展望台。普段なら海岸線に市内を臨むことができますが、12日は白くかすんでいました。比較してみると、奥の山々が全く見えなくなっていることが分かります。

 埼玉から来た客:「もっとスカーっと見えるかなと思って来たのですけど、ちょっと残念だったね」

 日本に大規模黄砂が飛来した原因について、専門家は次のように話します。

 鳥取大学 乾燥地研究センター・黒崎泰典教授:「日本で黄砂が飛来する時は、今回みたいに寒冷前線で飛来するのがほとんどです。砂漠においても、黄砂が発生して、舞い上がった砂塵(さじん)が東のほうに移動してくのも、寒冷前線に引っ張られるような感じでやってくる」

 低気圧や前線が発達しながら日本列島を通過した影響で、黄砂が運ばれてきているといいます。

■交通機関にも影響…一時“運転見合わせ”

 この低気圧の影響で東京では、最大瞬間風速19.8メートルの強い風が吹きました。

 強い風の影響は、交通機関にも及びました。

 京浜東北線・北浦和駅付近の映像。電車が止まっている前方の架線には、風で飛ばされた洗濯物なのか、ズボンのような物が絡まっていました。

 撮影者:「男性物のズボンとシャツみたい。電車が止まっていたので、遅延かなと思った。洗濯物が絡まっていたので、長くなりそうだと思って撮影した」

 京王線・府中駅でも、車両のパンタグラフに布団が引っ掛かり、およそ2時間運転を見合わせました。

 黄砂は12日の時点で、28道府県で確認されています。北海道から九州にかけてのこれほど広い範囲で黄砂が観測されたのは2年ぶりです。

■韓国“今年最悪”…休校・短縮の呼び掛けも

 一方、ひと足早く黄砂が到達した韓国では、大変なことになっていました。

 韓国には、すでに黄砂が本格到来しています。青瓦台も白くかすんで見える程度で、この汚れた空気が風に乗り、日本へ向かっています。

 普段はくっきり見える青瓦台ですが、12日のソウル市内は黄色く染まり、視界も悪くなっていました。

 韓国では、黄砂警報のレベルを4段階中3番目に悪い「注意」に格上げ。政府は「今年最悪の黄砂が予想される」として、学校などに休校や授業の短縮を呼び掛けています。

 マスク義務の解除後は、外している人が多かったソウル市内ですが、12日は半分以上の人が再び着けていました。

 街の人:「黄砂のためにマスクを着けています。黄砂がひどくて、空もかすんでいて。着けなければと思って」

■「花粉爆発」ぜんそくの原因になるケースも

 黄砂が飛来することで、人体への影響はあるのでしょうか?耳鼻咽喉科の医師は、次のように話します。

 中村耳鼻咽喉科・中村好克院長:「砂だけでなく、色んなものが付着している。大気汚染物質、化学物質系のもの。金属イオンが付いている。ウイルスや、ばい菌の死骸など、病原菌が付いていると言われている」

 さらに黄砂は、花粉にも影響を与える可能性があるといいます。それが「花粉爆発」です。

 中村院長:「黄砂のほうがサイズが小さくて、花粉を傷付けると言われている。花粉が傷付くと、花粉が破裂するんです」

 大気汚染物質が花粉に接触すると、細胞壁に亀裂が入ります。その亀裂から水分などを取り込み、内側から膨張。最後には破裂するというのです。

 この「花粉爆発」は、人体にも影響を及ぼす恐れがあります。

 中村院長:「今まで花粉症でせきが出てなかったという方も、急にせきが出るようになって、中には夜寝られないといった、せきぜんそくを発症する方もいる」

 通常の花粉は鼻の粘膜やのどで止まります。しかし、爆発によって粒子が細かくなった花粉は、気管支や肺まで入り込み、ぜんそくの原因になるケースがあるということです。

 実際、黄砂が飛来したタイミングで、体に変調をきたしたという人は、次のように話します。

 福岡市在住・ともぞうさん:「激しいのどの痛みと、鼻水が止まらなくて。花粉症とかの症状が全く今までなかったので。本当に黄砂が来てるということで、影響なのかなと思っております」

(「グッド!モーニング」2023年4月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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