収容限界に…移民急増でイタリア「非常事態宣言」“出発地”チュニジアの弾圧が要因か(2023年4月12日)

収容限界に…移民急増でイタリア「非常事態宣言」“出発地”チュニジアの弾圧が要因か(2023年4月12日)

収容限界に…移民急増でイタリア「非常事態宣言」“出発地”チュニジアの弾圧が要因か(2023年4月12日)

アフリカなどからヨーロッパを目指す移民が急増しています。7日からの3日間で、約2000人の移民が漂流しているところを救助されました。犠牲者も出ていて、38人が死亡、18人が行方不明となっています。

偵察機の無線:「ボートが水漏れしています。水が入り込んでいます。ボートは燃料切れです。飲み水もありません。船内にはたくさんの妊婦と、10人の赤ちゃんがいます」

移民の多くは、イタリアの離島ランペドゥーザ島に一時収容されます。現在の1800人という数は、最大収容人数の4倍にあたるといいます。

移民センター所長:「小さな子ども連れの女性が多くて、保護者のいない未成年もいます。今は非常事態です」

急増する移民への対抗措置として、イタリア右派政権は非常事態宣言を出しました。半年間、移民対策で超法規的措置が可能になり、強制送還のハードルが下がるとみられています。

メローニ首相:「これは流れ着いた人々の管理を、効率的にスピーディーに行うためである」

移民排斥を掲げるメローニ政権らしいといってしまえばその通りなのですが、イタリアに流れ込む移民の数は急増していて、去年の4倍のペースなのも事実です。

その要因の一つは“出発地”にあるかもしれません。政情不安や困窮などで、中東やアフリカ地域を脱出した人々は、地中海に面したチュニジアに集まり、そこから海を渡ってヨーロッパを目指すのが主要ルートの1つです。

ところが最近、玄関口であるチュニジアで、移民に対する“弾圧”が起きています。きっかけは2カ月前、サイード大統領が「移民は国家転覆を目論む犯罪者だ」と差別的な発言をしたことです。

以降、移民への取り締まりを強化し、一斉強制送還にも踏み切りました。加えて、市民によるヘイトクライムも頻発。安全を脅かされた移民が、イタリアへの密航船に殺到したことが、移民の増加に拍車をかけているとみられています。

シエラレオネ移民:「子どもたちと外で寝ていると、あらゆる攻撃にさらされます。避難しなければなりません。チュニジアは安全ではないからです。チュニジアで黒人は誰も未来を持てません。この肌の色は罪なのか?犯罪なのか?」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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