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原因特定は「難しい」被害想定額約7億円…ホタテの稚貝“大量死”北海道・能取湖(2023年4月4日)
稚貝の名産地として知られる北海道・能取湖のホタテに異変が起きています。ホタテのもととなる『稚貝』が大量に死んでいるのが確認されました。
稚貝は、生後1年くらいまでの貝を指します。通常、ここからホタテの産地に移して放流され、3年かけて成長した後、私たちの手元に届きます。
西網走漁協青年部・山本正樹さん:「生きているのを探す方が困難なくらいです。何粒か何枚かは生きているんですけど、ほぼ死んでいると言ってもいい」
年間で計画していた量の9割、数にして1億8000万の稚貝が死んでしまったといいます。被害の想定額は、7億円にも上ります。
西網走漁協青年部・山本正樹さん:「4月下旬ごろから、出荷作業を能取湖で始めようと思っていた。こういう事態になってしまったので、それがかなわない」
北海道のふるさと納税で大人気の、能取から生まれたホタテ。影響が懸念されています。
西網走漁協青年部・山本正樹さん:「ホタテが一番好きで、ホタテをいかに養殖技術を向上させて、いいホタテ稚貝を作るかをずっと考えてきたので、この先、ホタテ稚貝が作れなくなることに、すごく不安を持っている。なぜこういうことが起きてしまったのか、原因究明にお力をいただきたい」
能取湖では初めてという「大量死」。ただ、ホタテをめぐっては過去、大量死に悩まされた場所がありました。
2010年の青森。海水の高温が続いたことから、7割以上の稚貝が死んでしまいました。能取湖でも、水温は影響したのでしょうか。
『網走水産試験場』奥村裕弥調査研究部長:「(Q.水温が高くなった場合(大量死が)過去にあったが)今のところ考えづらい。(結氷期で)温度変化がある状況ではないので、水温が問題になることはなかったのではないかなと」
同じ北海道で4年前に起きた大量死。現場では、ホヤの一種『ヨーロッパザラボヤ』に10年近く、悩まされているとの話がありましたが、専門家は「オホーツクでは外来種はほとんどみられず、原因になり得ない」としています。そのほか、プランクトンについても「異常は見られなかった」といいます。
謎が深まる大量死。今後、解明することはできるのでしょうか。
『網走水産試験場』奥村裕弥調査研究部長:「原因を特定することは大変難しいと思っています。ひとつの要因だけではなく、いくつかの原因があって、たまたま起こった可能性がある。これが原因だとはっきり挙げるのは、なかなか難しいかなと」
網走市と漁協は、対策本部を設置して対応を協議しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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