「これ以上の援助しないよう脅し材料」“弾薬”に反発…ロシア“核反撃”を示唆(2023年3月23日)
ウクライナ東部・バフムト近郊では、砲撃が絶え間なく続いています。ただ、陥落が近いといわれた街の中心部は、状況が変わってきました。
ロシア軍は、2月から集中的に兵を投入し、3方向から包囲を試みていたのですが、ここ数日は、ほとんど進軍できずにいます。ウクライナ軍の抵抗もさることながら、大きな要因はロシア側にあるようです。
イギリス国防省:「バフムトへの攻撃は、一時期の勢いを失いつつある。その一因として、ロシア正規軍の部隊が別の地域に再配置されたことが挙げられる」
「東部全域を3月中に制圧しろ」と指示していたとされるプーチン大統領。希望通りにはいかなさそうです。だからでしょうか、最近こんなことを言い始めました。
ロシア・プーチン大統領:「イギリスの国防省が、ウクライナへの戦車の供給だけでなく、劣化ウラン弾の供給を表明したことが、きょう明らかになった。もし、そのようなことが起これば、ロシアは、それ相応の措置を取る」
貫通力が高く、対戦車用兵器としてよく使われる劣化ウラン弾。微量の放射性物質が含まれるため、国連機関でも懸念が示されています。ただ、これはロシア軍も正式採用しているものでもあります。
それにもかかわらず、ロシアは「これは西側が核兵器を使ったのと同義だ」と言い出し、相応の措置、つまり、核兵器の使用をちらつかせています。
ロシア・ショイグ国防相:「西側諸国との“核衝突”にまた一歩近づいた」
西側の反応です。
アメリカ・カービー戦略広報調整官:「ロシアは論点をすり替えようとしているに過ぎない。劣化ウラン弾は数十年にわたり、一般的に利用されている。ロシアが戦車を壊されたくないなら、ウクライナから退けばいい。もともと、場違いなのだから」
イギリス国防省:「劣化ウラン弾は数十年使ってきた標準装備であり、ロシアは意図的にデマを流している」
東大先端研・小泉悠専任講師:「ロシア製の徹甲弾の中にも劣化ウランを使用しているものはある恐らく、今回の戦争でも使ってないわけではないと思う。要するに、これは、戦車の大砲の弾に過ぎない。それに対して“核を使う”あまりにも荒唐無稽。政治的に、西側のウクライナに対する軍事援助をけん制する。これ以上の援助をしないようにする。脅しの材料として言っているのかなと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く