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コロナ飲み薬「メルク」と「ファイザー」どう違う?(2022年2月6日)
ワクチン接種と並んで収束のカギを握ると言われるのが、「飲み薬」です。日本では、すでにメルク社の「モルヌピラビル」は使用されていますがファイザー社の「パキロビッド(パクスロビド)」も2月10日厚労省の専門部会で審議され早ければその日に特例承認を受ける可能性があります。
いずれも軽症から中等症の方向けの薬ですが薬の作用は異なるものなんです。
広島大学の保田朋波流先生は、「薬が攻撃する部分が違うので、今後の治療の選択肢が広がる」と話します。
ではいったい、どんな「違い」があるのか。マンガで詳しくお伝えします。
まずはおさらい。ウイルスは細胞に侵入すると自分のコピーを作るため、プラモデルのように部品を大量に生産します。その部品は、ハサミの役割を果たす“酵素(3CLプロテアーゼ)”でバラバラにして組み立てます。
また「遺伝子読み取りマシン(RNAポリメラーゼ)」を作って、遺伝子情報も大量にコピーして一緒に中に埋め込むとウイルスが完成。それがどんどん増産されると重症化を引き起こしてしまうんです。
そして重症化を防ぐため登場するのが“飲み薬”。ずはメルク社の薬がターゲットにするのは、“遺伝子読み取りマシン”。コピーされた遺伝子情報を、「しめしめ」と、こっそり書き換えてしまうんです。
そうすると、エラーだらけの不完全なウイルスばかりが作られ重症化しにくいと考えられています。
これに対してファイザー社の飲み薬がターゲットにするのが、「ハサミの役割を果たす“酵素”」です。ハサミが使えないようにストッパーをかけてしまうので、たとえウイルスの部品が大量に生産されても、バラバラにできず組み立てられないまま。
さらに、ファイザーの薬は、ストッパーの効果を持続させるため別の薬もまぜているんです。その分、重症化を防ぐ効果も高まると期待されています。
また、ウイルスが今後、薬に対する耐性を身に着けても「攻撃する部分の異なる複数の薬があれば治療の選択肢が広がって安心」と、保田先生は話します。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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