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南海電鉄が『売れ残る野菜を買い取り』電車で運び『駅で販売』フードロス解消に貢献(2023年3月15日)
電車の空いたスペースに食材などを載せて運ぶことで、南海電鉄が沿線のフードロスの解消に一役買いそうです。
和歌山県橋本市にある「ファーマーズマーケットやっちょん広場」。JAが運営する直売所で、地元の新鮮な野菜などが並びます。
(買い物客)
「産直や、産地直送でな。採れたてですからね」
朝に収穫されたばかりの野菜が次々と売れていきます。しかし販売のピークは午前中で、時間が経つにつれてお客さんは減っていきます。
(JA紀北かわかみ 北本順久さん)
「夕方に売れ残ったもので次の日に販売できないものは廃棄している」
収穫量が増える夏ごろにかけて、売れ残る野菜が多い日でケース10箱になることも。直売所の悩みの種ですが、この問題を解消するための動きがありました。野菜を車の荷台に積み込んで向かった先は最寄り駅の南海・橋本駅でした。
(JA紀北かわかみ 北本順久さん)
「これからなんば駅2階中央改札の前まで運んでいただきまして、販売もお願いします」
地元で売り切るのが難しいなら、場所を移して販売しよう、というわけです。発案したのは沿線の活性化と新規事業の開拓を目指す南海電鉄。直売所の野菜を南海が買い取り、主要駅で販売するというものです。
電車に野菜を載せた台車を積み込みます。人と生鮮品などを一緒に運ぶ『貨客混載』でいざ大阪を目指します。そして約1時間後、なんば駅に到着しました。改札前の特設売り場に野菜を運び早速販売です。すると、多くの人が行き交う駅では飛ぶように売れていきます。
(買い物客)
「たまたま仕事の帰りで寄ったら美味しそうなお野菜があったので、駅の近くなのですぐに買えますから」
「八朔がおいしそうやったから。新鮮そうで。無駄にしたらもったいないからね。せっかく作ったものを」
仕事帰りの会社員など、直売所とは全く違う客層ということもあり、新たな需要を取り込めているようです。
(南海電鉄まち共創本部 木谷浩輔さん)
「大盛況を迎えられてホッとしているというのが本心です。南海電鉄の駅と電車というリソースと農業をかけ合わせた第一歩というように思っています。今後、農家さんのニーズとお客さまのニーズを確かめながら、可能性を探っていきたいなと」
人だけでなくその土地土地の魅力も運ぶ貨客混載。フードロスの解消にも繋がりそうです。
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