【WBC】「大谷劇場」映像で徹底分析 ヌートバー“勝利の立役者”中国戦の舞台裏(2023年3月10日)

【WBC】「大谷劇場」映像で徹底分析 ヌートバー“勝利の立役者”中国戦の舞台裏(2023年3月10日)

【WBC】「大谷劇場」映像で徹底分析 ヌートバー“勝利の立役者”中国戦の舞台裏(2023年3月10日)

 侍ジャパン初陣は、まさに大谷劇場でした。番組では、あらゆる角度から捉えた大谷の映像を細かく分析していきます。さらに、全力プレーで勝利の立役者となった「ヌートバー」。母・久美子さんが代表デビュー戦の舞台裏を明かしてくれました。

■「大谷劇場」 映像で徹底分析 奪三振ショー

 10日夜の韓国戦を前に練習を行う侍ジャパン。先発を託されたのはダルビッシュ有。韓国は初戦を落としているだけに、特に力を入れてくることが予想されます。

 9日夜、大活躍した“投打二刀流”。大谷の名前が呼ばれると、一際大きな歓声に包まれるスタジアム。SHOTIMEが幕を開けました。その大谷、マウンドに上がると…。何かの合図なのでしょうか、三方向に指差しを行います。注目の第1球は。

 98マイル、およそ157.7キロのストレートでした。大谷はこの日、スライダーも絶好調。縦に落ちるスライダーで追い込むと、5球目には。今度は横に曲がるスライダーで空振り三振。続くバッターをわずか2球でサードゴロに仕留め三者凡退。11球で1回を終えます。

 しかし、ここで大谷が。メジャーリーグでは粘着物質使用による不正投球の取り締まりの一環として、ピッチャーが球審に手のひらを見せるなどを行っていて、大谷も思わず手のひらを広げます。するとWBCではそのルールがないことに気付いたのでしょうか、球審の肩をたたき笑い合う場面がありました。

■勝利の立役者 ヌートバー魅せた きょうもグリグリ

 そして、この試合で注目を集めたのが「たっちゃん」ことラーズ・ヌートバー。先頭バッターとして打席に立つと。トップバッターとしての役割をこなすヌートバー。話題となっているペッパーミルパフォーマンスを披露します。

 ヌートバーのヒットに日本ベンチも立ち上がって喜びます。

 続く近藤がフォアボールで出塁。ノーアウト1塁2塁の場面で打席に立つのは。

 実況:「二刀流、大谷翔平。WBC初戦の第1打席です」

 すると。相手キャッチャーに満面の笑み。観客席では大谷の打席を逃すまいと、スマートフォンで録画しています。

 期待される一発。しかし、ストレートのフォアボール。続く4番の村上に対してもストライクが入らず、押し出しで日本が先制します。

 リードをもらった大谷はマウンドでさらにギアを上げます。解説の古田さんも思わず驚くストレートはこの日最速の160キロをマークします。さらに続くバッターに次々と決め球が決まります。

 2回も三者凡退で抑えると、マウンドを降りる際ウィンク。

 3回、大谷はバックに助けられました。ヌートバーは舌をペロリと出しながらスライディングキャッチ。ファインプレーに大谷も両手を上げてヌートバーを称えます。

 球場で見守る母親・久美子さんの姿もありました。

 4回に初ヒットを許し、少しだけ悔しそうな大谷。4回49球を投げ、ここでマウンドを降りた大谷は少しほっとしたのでしょうか。体勢を崩し、被っていた帽子を落としてしまいました。

■待望の一打! 大谷のバット快音

 大谷は降板しても試合に出続けられる、いわゆる“大谷ルール”が適用されていて、この裏、打席が回ってきます。1アウト1塁3塁のチャンスで、もう少しでホームランというフェンス直撃の2点タイムリーツーベースヒット。大谷のバットから貴重な追加点が生まれます。すると、メジャーリーグでもよくあるこんな光景が。セカンドベース上の大谷に中国の選手が近寄り言葉を交わし、その直後、ピッチャー交代となり、今度は2塁塁審が話し掛けてくるなど大人気の大谷さんでした。

 中国相手に攻撃の手を緩めない侍ジャパン。7回には牧野ソロホームランが飛び出し、ベンチの大谷も全力でガッツポーズ。

 この回、ヌートバーもみせます。強烈な当たりにファーストがエラー。全力疾走で出塁します。このプレーに久美子さんや祖父の榎田達治さんらが拍手を送ります。

 しかし8回、自打球を受け足を気にするヌートバーに栗山監督と通訳の水原一平さんが話し掛けますが交代を拒否。侍ジャパンとしての誇りの高さがうかがえました。

 試合は日本が8対1で快勝。大谷はピッチャーとして4回無失点、バッターとしても2安打2打点と勝利の立役者となりました。

 この試合、もう1人の勝利の立役者ヌートバー。守備でのファインプレーについては。

 ラーズ・ヌートバー:「あの瞬間も非常に良かったです。両親とあの瞬間を共有できたこともやっぱり特別な瞬間でした」

 家族思いの一面を見せる一方、全力疾走の場面で出塁したことについては。

 ラーズ・ヌートバー:「やはり日本代表でプレーしている以上、内野ゴロを打ったら100%で走ることが求められているので、それをしたまでです」

 常に全力。さらに礼儀正しいヌートバー。試合前、グラウンドに入ると左右に一礼して守備位置へ…。

 実況:「初球から振っていく。抜けていきました」「ちょこんと当てました。センターの前、ヌートバー出てくる」

■ヌートバー母「応援で声かれた」

 この様子を観客席で見守っていた母親の久美子さん。ヌートバーの母親だけが知る、中国戦の舞台裏がありました。

 試合から一夜明け、満面の笑みで出迎えてくれましたが…。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「(初戦が終わって起きてどうですか?)起きて声が出ません。応援しすぎて声が出ません。まだ1戦目なのにね」

 家族も声が枯れるほど大きな声援で戦っていました。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「たっちゃん(祖父)も一生懸命、手をたたいていた」「(Q.どんな表情でしたか)うれしそうでした。ずっとニコニコしっぱなしで。『タツジ、タツジ』って皆が呼んでくれて、私も『タツジ』とか言ってました。だからこんな声になっちゃって」

■「足がつった」母親が送った名言

 しかし試合中、会場中が心配になったのがあの場面…、初戦から足のけがが心配されましたが…試合後、母・久美子さんとのやり取りでは。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「私も自打球だと思ったんですけど、“足がつっちゃった”って」

 あの瞬間、足をつっていたというヌートバー。そこで、母・久美子さんから送った名言がありました。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「サルは足がつることはないよ」

 これはヌートバーが幼少期、WBCの優勝に2回も貢献した川崎宗則選手から教わったという名言。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「ラージすごく好きだったんですよ。川崎選手がアメリカにいる時に、サルは絶対に足をつらない(A monkey never cramps)『バナナを食べるから』。英語で言っていたのが好き。『バナナ食べなきゃダメじゃん』って言ったら笑っていました」

 緊張の瞬間が続くなか、家族から大好きな言葉を思い出したヌートバー。

 ヌートバー選手:「(バナナは)朝食は必ずあるね!」
 ヌートバー選手の母・久美子さん:「明日の韓国戦、頑張れ」
 ヌートバー選手:「勝たないとね」

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「『明日が本番だよ』って伝えたら、『Let’s go』ってきました」

 10日も家族が見守るなか、あのパフォーマンスが出る活躍が期待されます。

 ヌートバー選手の母・久美子さん:「きょうは本気も本気でいかないといけないので、全力でいってもらいたい。きのうよりも打ってほしい。1本よりも2本、2本よりも3本ですから、1本でも多くヒットを打ってもらえばうれしい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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