開発責任者「まだ見当つかない」『H3初号機』打ち上げ失敗…第2エンジン着火せず爆破(2023年3月7日)

開発責任者「まだ見当つかない」『H3初号機』打ち上げ失敗…第2エンジン着火せず爆破(2023年3月7日)

開発責任者「まだ見当つかない」『H3初号機』打ち上げ失敗…第2エンジン着火せず爆破(2023年3月7日)

延期が続いていた『H3ロケット初号機』の打ち上げが失敗しました。

過去に不具合がでたメインエンジン、補助ブースター、ともに正常に着火。ブースターの切り離しも問題ありませんでした。

しかし、2段目のエンジンが着火できず失速。打ち上げから14分後、残酷なアナウンスが流れます。

アナウンス:「ロケットはミッションを達成する見込みがないとの判断から“指令破壊信号”を送信しました」

打ち上げを見に来た人:「すごいうれしい気持ちでいっぱいだったのが、なんとも言えない。無念。悔しい」

開発費2000億円をかけた次世代の主力ロケットは、粉々になって海の藻屑と化しました。

380億円かけた新たな人工衛星『だいち3号』も同様です。

世界中で宇宙開発競争が激化している、このタイミングでの痛すぎる失敗。その原因となった第2エンジンですが、何の不具合だったのか、現時点では見当もついていない状況です。

JAXA・H3プロジェクトマネージャ、岡田匡史氏:「まだあれ?っていう部分はないです。ないというか、見当が付かないです。エンジンが指令を受けたけど、火がつかなかったのか、指令そのものが出なかったのか、機体側から。この辺りは、まだ識別ができていない。最初のうちは『何とか立ち上がってくれ』という思いが、私自身にはありました。地上からは何もできないんです、ロケットには」

この第2エンジンは、H2ロケットの時から採用されてきたものをH3用に改良を加えたものです。

改良といってもマイナーチェンジのようなもので、基本的構造は従来と同じ。H2では一度も不具合など起きたことがないだけに、まさかという思いは拭えません。

原因を追求し、2号機へつなげていくために、どれほどの時間を要するのかも分かりません。

ただ、失敗が決まった直後から、現場の技術者たちは、すでに動き出していたといいます。

JAXA・H3プロジェクトマネージャ、岡田匡史氏:「ちょっとぼうぜんとしていた、私自身は。発射管制塔は色々なデータが手に入るので、おそらく早速、何が起きたのか(技術者は)初動に入っていたと思います。私しばらくして行きましたら、ホワイトボードに(データ等が)書き殴りの状態になっていました。放っておいても、みんな乗り越えようと、すでにし始めている。開発の結果として、失敗で終わるのは一番やってはいけないこと。きょうの失敗の原因を究明して、早くこのH3の飛び立つ姿を見てもらいたいと思っています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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