タリウムで殺害容疑の男と亡くなった女子大学生「仲よさそうな様子だった」との証言も(2023年3月6日)

タリウムで殺害容疑の男と亡くなった女子大学生「仲よさそうな様子だった」との証言も(2023年3月6日)

タリウムで殺害容疑の男と亡くなった女子大学生「仲よさそうな様子だった」との証言も(2023年3月6日)

21歳の女子大学生にタリウムを摂取させ殺害したとして37歳の男が逮捕された事件。2人を知る人からは「仲のよさそうな様子だった」という声も聞かれます。一体何があったのでしょうか。

 【YouTubeの動画より】
 「職業はお茶屋を経営しています。芸舞妓さんをお呼びしてお座敷で遊んでいただくという、いわゆるお茶屋の営業をしている」

 ネット上で「舞妓ビジネス」について語る男。3月3日に殺人の疑いで逮捕された京都市の不動産業・宮本一希容疑者(37)です。去年10月、知人で立命館大学3年生の濱野日菜子さん(21)のマンションで、毒性の強いタリウムを摂取させ殺害した疑いが持たれています。

 濱野さんは中高一貫校を卒業後、大学に進学し、1人暮らしをしていました。警察などによりますと、2人は濱野さんのアルバイト先で知り合ったといいます。宮本容疑者は不動産賃貸業やイベント会社を経営する資産家で、宮本容疑者のイベントで濱野さんが働くこともあったといいます。2人を知る人は「2年ほど前から高級飲食店などで2人でいるのを見たことがある。仲のよさそうな様子だった」と話します。

 去年10月の夜、京都市内で食事した2人は濱野さんのマンションに移動して、再び酒を飲んだということです。すると濱野さんの体調が急変します。せき込み始めたため、宮本容疑者は薬局で市販薬を購入。朝まで回復しなかったため、宮本容疑者は濱野さんの両親に連絡。大阪府内の総合病院に搬送されたものの、濱野さんは3日後に死亡しました。司法解剖の結果、タリウム中毒による呼吸不全だったことがわかりました。

 宮本容疑者は逮捕前の警察の任意の取り調べに対して「一緒に酒を飲んでいたが、濱野さんがせき込み始めた。(濱野さんに)ぜんそくだから救急車を呼ばないでほしいと拒否された。薬局で薬を買いに行って飲ませた」と話していたということです。警察は、宮本容疑者がマンションで2人で飲酒していた際に飲食物などにタリウムを混ぜた可能性もあるとみて調べています。

 犯行に使われたとされる「タリウム」は、無味無臭で水に溶けやすく、毒性が強いことから劇物に指定されています。

 (薬師寺慈恵病院 薬師寺泰匡院長〈救急医〉)
 「毒性が強く少量で生物を死に至らしめることができる。嘔吐・下痢と下血があるかもしれない。あと、めまいを訴えたり、倦怠感や脱力」

 事件の1か月後、宮本容疑者は知人に対して「亡くなった時に一緒にいたから警察に疑われているが僕は関係ない」と事件への関与を否定していたといいます。逮捕後は一貫して黙秘を続けているという宮本容疑者。2人の間に一体何があったのか。警察はタリウムを混入した経緯や入手ルートについて捜査しています。

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