逮捕の少年“ネコ殺し”エスカレート？「物足りず人に…」心理か(2023年3月2日)
中学校で教員が切り付けられた事件で2日午後、逮捕された17歳の高校生が中学校に乗り付けたとみられる自転車が現場に残されていたことが分かりました。教室で何があったのか。緊迫の一部始終を生徒が語ってくれました。
動機はあまりにも身勝手なものでした。逮捕された17歳の少年は、新たな供述として「人を殺すことに興味があった」と話していることが分かりました。
埼玉県戸田市の中学校で男性教員をナイフで切り付け、殺人未遂容疑で逮捕された高校生の少年。事件から1日が経ち、少年が複数の凶器を所持していたことや現場まで自転車で移動していたことなどが捜査関係者への取材で新たに分かりました。電柱の後ろに見える自転車が少年が乗ってきたとみられています。
また、防犯カメラの映像で少年とみられる人物が学校の正門から入ってくる姿が確認されています。
同じ教室にいた生徒：「4時間目のテスト中に急に（教室の）後ろから誰かが入ってきて、ナイフを取り出して、そのまま教師以外の皆が逃げた」
事件のあった教室は3階にある1年生のクラスで当日は理科の試験中でした。
同じ教室にいた生徒：「上下黒色で黒のリュックを背負っていた。マスクはしていた。入ってきた時は無言でリュックからナイフを取り出した」「（Q.入ってきた時の男の様子は）ちょっと、キョロキョロしていたと思います」
その後、少年は逮捕されましたが気になることもあります。犯行前、隣のさいたま市で起こっていたネコが切断される事件との関連です。ネコの死がいが見つかったのは、事件があった中学校から北へおよそ7キロまでの範囲で合計4カ所に上ります。
捜査関係者によりますと、少年はネコの死骸が見つかったことに関し「殺した」ことをほのめかしているといいます。少年の供述と相次ぐネコ切断事件の関連は現時点で定かではありません。しかし…。
駿河台大学心理学部・小俣謙二教授：「動物から人へという連続性、それはよくあると指摘されています」
埼玉県戸田市で教員を切り付け、17歳の少年が逮捕された事件。そして、それ以前に隣のさいたま市では切断されたネコの死がいが放置される事件が起きていました。少年は「ネコを殺した」と供述していますが現在、その関連性は明らかとなっていません。
駿河台大学心理学部・小俣謙二教授：「動物をやって、さらに物足りないというものがあるかもしれない。それで人間に行くという感じ」
駿河台大学心理学部の小俣謙二教授は動物の虐待がエスカレートし、その後、人を襲ったケースは何度もあると話します。
駿河台大学心理学部・小俣謙二教授：「有名なのが神戸の連続児童殺傷事件、動物虐待をしていた。大阪教育大学付属池田小学校事件の宅間守元死刑囚も動物虐待をしていた」
また2014年、長崎県佐世保市で高校1年生の同級生を殺害し、遺体を切断したとされる事件では、逮捕された女子生徒が取り調べで「ネコを解剖しているうちに人で試したくなった」と供述していました。
今回の事件では、切断したネコを人の目に付く所に放置していました。
駿河台大学心理学部・小俣謙二教授：「普通は犯罪などをする場合は、隠すわけです。ところが鉄棒にくくり付けていたとか、非常に目立つことをやっているのは自己顕示性みたいなものがうかがえる」
中学校での切り付け事件と付近で起こっていたネコの切断事件、今後の捜査で2つの事件の接点が明らかとなってくるのでしょうか。
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