【新生児80万人割れ】子ども予算の財源は? “2人目”の壁なぜ高い(2023年3月1日)
去年産まれた子どもの数が初めて80万人を割ったことについて、先月28日、「危機的な状況」と認識を示した岸田総理。ただ、1日の国会でも自らが打ち出した子ども予算の倍増について、曖昧(あいまい)な答弁を繰り返しました。
■子ども予算「倍増」 また“曖昧答弁”
1日も繰り返されたのは「議論が大切」という言葉です。
立憲民主党・杉尾秀哉議員:「同性婚を法制化すれば社会の何がどう変わるのか。総理、説明して下さい」
岸田総理大臣:「社会が変わっていく問題であるからこそ、議論することが大切である。ぜひこの趣旨をご理解いただきたい」
立憲民主党・杉尾秀哉議員:「LGBTQ、同性婚だけではありません。選択的夫婦別姓も認められていない。これは皆さんもご存じのように(G7で)日本だけです」
岸田総理大臣:「選択的夫婦別氏制度についても指摘がありました。これについても幅広い、国民の理解を得るための議論が必要だと考えています」
立憲民主党で、杉尾議員に続いて質問に立った辻元議員は。
立憲民主党・辻元清美議員:「総理の口癖は『様々』なんです。『様々な議論』とか『様々な意見』と総理がおっしゃる時、大体ごまかす時なんです。私がお聞きしたいのは『様々な議論がある』という紹介ではありません。総理の見解、政府の見解を質問する訳ですから、私との質疑では『様々な議論』『様々な意見』という言葉は封印していただきたい」
果たして具体的な回答は出てくるのでしょうか。
立憲民主党・辻元清美議員:「どこから、この子ども・子育ての予算を出すんですか?6月になったらどっかから降ってくるんですか?」
岸田総理大臣:「今、現在必要とされる子ども子育て政策を今、内容において具体化整理をしている。こういったことも踏まえて、財源を考えていく」
岸田総理は「子ども予算倍増」を掲げていますが、何をどう倍増するかは明らかにしていません。
立憲民主党・辻元清美議員:「今、子ども子育て予算に付けている予算は一切手を付けずに、別枠でお金を持ってくるという理解でいいですね」
岸田総理大臣:「従来の予算を、全く動かさないということは申し上げておりません」
立憲民主党・辻元清美議員:「子ども、子ども、子どもって今付いている予算をかき集めて、一定作って、ちょこっと足すと、そういう感じになるんですか?」
岸田総理大臣:「えーっと『様々』な、その、失礼、『様々』って言っちゃいけなかったですね。ごめんなさい。社会の変化のなかで『様々』な議論が、あ!これ、えーっと、議論が行われてきました。優先順位を作って、『様々」な子ども子育て政策を進めてきました」
■“80万人割れ” 岸田総理の危機感は
岸田総理は現在、政策の具体化を進めていると述べるにとどめました。ただ、現在の日本、少子化に関しては。
岸田総理:「危機的な状況だと認識をしています」
去年、国内で生まれた子どもの数が速報値で79万9728人と1899年の統計開始以来、初めて80万人を下回ったのです。市民からは産みたくても産めないという声も聞こえてきます。
80代:「本当大変、私だったら産みたくないです。この世の中だったらやっていけない」
■「欲しいけど…」 高い“2人目の壁”
統計以来、初めて80万人を割った日本の出生数。その要因として聞こえてくるのは、やはり金銭面の負担です。
30代:「こんなにかかるんだって、健診もお金かかるし、2人目悩んじゃいますね」
経済的な理由などから、2人目以降の出産を諦める、いわゆる“2人目”“3人目の壁”というものもあるといいます。岸田総理は、子ども・子育て政策の予算を将来的に倍増する方針を示していますが。
30代:「お金だけじゃなくて、保育園に入りやすさだったりとか、子育てに対しての男女での意識の違い、女の人が育休とるのが当たり前だろう、意識的な面でが変わるといいのかな」
就活中の20代:「子どもが欲しいです。昔だったら育休は女性しか取れないみたいな風潮・環境だったと思うが、男性でも取っていいよという環境を作り出してくれている企業を、色々な説明会を受けるなかでみています」
いわゆるZ世代と呼ばれる18歳から25歳までの男女約450人に「結婚と子どもについて」質問をしたところ、45.7%が「子どもは欲しくない」と回答しました。
20代:「子ども欲しいと思わない。子どもが減るのは社会も経済も衰退していくので良くないと思うが、安心して子育て出来る社会じゃない」
子ども・子育て予算を倍増するとしている岸田総理。具体策が見えないなか、総理の本気度が問われます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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