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大々的な正恩氏父子の動向喧伝 一方で“食料不足深刻化”の分析(2023年2月27日)
金正恩総書記の娘・ジュエ氏を巡って、住宅街建設の着工式に出席する様子が新たに公開されました。父親に同行する姿が相次いで報じられる一方で、北朝鮮では深刻な食糧難が指摘されています。
大勢の参加者の前に立った金正恩総書記と娘・ジュエ氏。集まったのは建設事業に志願した青年たちだそうです。志願者は全部で10万人に上るといいます。
北朝鮮メディアは25日、平壌に新しく建設される住宅街の着工式が行われ、正恩氏が「愛するお子様」とともに出席したと伝えました。父と一緒に「鍬(くわ)入れ」を行うシーンも。子どもだからでしょうか。1人だけ柄が短いスコップでした。
皆でのぞき込んでいるのは…。
北朝鮮メディア:「敬愛する金正恩同志が自ら発破のボタンを押した」
爆破による大きな煙が立ちました。親子も拍手で喜びます。完成図とみられる絵には、大きなビルもそびえています。国民の生活向上に取り組む姿勢をアピールした正恩氏。今、力を入れているのが農業だといいます。
降り注ぐような盛大な拍手のなか登場。26日、正恩氏自らが司会を務めたのは政府と党の政策を決める重要会議です。一部の担当者はテレビ会議システムで参加したそうで、韓国メディアは、この右耳のイヤホンはそれに関連したものとみられると伝えています。
朝鮮中央テレビ:「会議では、新時代の農村革命綱領実現の初年の活動状況に関する報告を聞きました」
議題は農業について。28日以降も農業政策について活動状況の分析や今後の方針が議論されると言います。今月半ばには、温室農場の着工式に出席するなど、農業に注力する姿勢を見せる正恩氏。その背景にあるのが、北朝鮮で深刻化する食料不足です。
韓国統一省:「一部の地域で餓死者が続出するなど食糧難が深刻だとみている」
専門家は、その原因としてコロナ禍で中国から食料が入らなくなったことのほか、生産量が落ちていると指摘します。
龍谷大学・李相哲教授:「毎年、中国、韓国から肥料支援をもらったり輸入したりしていたが、コロナで肥料の確保が難しくなった。例年の7割以下しか輸入していない。北朝鮮の穀物生産量は7割以下」
韓国・連合ニュースは「北朝鮮のなかでは生活水準が比較的高いとされてきた南部の開城(ケソン)市で、餓死する人が続出しているようだ」と伝えています。
龍谷大学・李相哲教授:「韓国企業が(南北協力事業で)一時、開城に進出した時は闇市場もかなり活性化して豊かだったが、韓国企業が撤退した。国内の食料もそこまで届くのは難しい」
軍事開発の裏で深刻化する食料不足。連合ニュースは、正恩氏が二度も幹部や側近を開城市に派遣したと報じています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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