「高齢患者」急増・・・病院で介護“感染の危機” 全国で初9万人超(2022年2月3日)

「高齢患者」急増・・・病院で介護“感染の危機” 全国で初9万人超(2022年2月3日)

「高齢患者」急増・・・病院で介護“感染の危機” 全国で初9万人超(2022年2月3日)

 2日、新型コロナウイルスの全国の感染者は、初めて9万人を超えました。東京でも、過去最多の感染者が確認されるなか、重症化しやすい高齢者の入院患者数が急増しています。

■「どこまで行くんだと恐怖」

 過去最多となる、2万人以上の感染者が確認された東京では、街行く人から驚きの声が上がっています。

 40代男性:「ここまで増えたかという感じです」
 10代大学生:「びっくり。超えそうだなというのは思ってたんですけど。もっと、正直、遊びたいけど、足がすくむ。行く気なくなっちゃう」
 20代会社員:「どこまで行くんだろう。ちょっと恐怖はあります。いつかかっても、おかしくないなという覚悟みたいなものはある」

■高齢者や子どもに今後も・・・

 2日、東京の新規感染者は、過去最多の2万1576人。都は、2日から新規感染者に「検査を受けずに、医師の判断で陽性と診断された」いわゆる“みなし陽性”の人も含めています。

 そのみなし陽性は、589人でした。2日に開かれた、厚生労働省の専門家会合では、次のような話がありました。

 アドバイザリーボード・脇田隆字座長:「今後も全国で、増加速度は鈍化しつつも、感染拡大が継続すると考えられる」

 若者を中心とした爆発的な感染は収まりつつあるものの、高齢者や児童に広がっていて、今後も感染拡大は続くとの見通しを示しました。

■病院で介護“感染の危機”

 実際、医療機関では、新型コロナで入院中の高齢者が急増していて、危機感を強めています。

 荏原病院・野津史彦副院長:「うちの病院に入院されているのは、60歳以上の高齢者の方が非常に多い。第5波の時は、働く世代の方がメインの入院であって、今の病院内の入院患者さんの構成とは、ガラッと違っている」

 新型コロナの患者を専門に受け入れている荏原病院では、入院患者115人のうち、およそ8割が60歳以上です。

 そのうち重症者は1人だけで、今すぐ医療体制が逼迫(ひっぱく)する状況ではないといいますが、高齢患者の増加で、看護師の負担は確実に増えてきているといいます。

 野津史彦副院長:「介護度が高い方だと、お食事を自分で取れないとか、口元にスプーンで持っていってあげたほうが食べやすい方も、いっぱいおいでになるわけです。治療というよりも、介護という要素も非常に多くて」

 高齢の患者はトイレや入浴、移動などでも看護師の付き添いが必要なケースもあり、ケアには多大な労力と時間がかかるといいます。

 野津史彦副院長:「接触時間が長いと、感染のリスクが上がるというのは、どうしてもあるので。そことのバランスを取りつつ、どの対応が一番いいのかというのは、臨機応変に、病棟の看護師さんたちは考えて動いている」

■大規模接種「一日5000人」

 感染拡大が続くなか、急がれるのは、3回目のワクチン接種です。

 2日の国会で、岸田文雄総理大臣は「政府の強い姿勢を示す」として、大規模会場での接種回数を拡大する考えを示しました。

 岸田文雄総理大臣:「昨年と同様のペースで接種を進めるべく、来週には、一日あたりの接種回数を5000回程度まで拡大したい」

 東京の大規模接種センターの一日あたりの接種枠は、720人。これを5000人程度に拡大したい考えですが、それでも、前回の一日1万回接種と比べると半分にとどまります。

(「グッド!モーニング」2022年2月3日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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