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「ウクライナにいるのかと…」石巻市に避難したウクライナ人女性 被災地で共有する“命の大切さ”|TBS NEWS DIG
「まるでウクライナにいるのかと思った」。まもなく12年を迎える東日本大震災の被災地でこう話したウクライナ人女性がいます。ボランティアとして働く彼女が被災者と共有したい想いとは…
宮城県石巻市。ここは12年前の東日本大震災で津波と火災に襲われた門脇小学校です。校舎は激しく損傷し、その激しさを物語っています。
イリナ・ホンチャロヴァさん(63)。ウクライナのチェルニヒウから去年4月、石巻に住む息子夫婦を頼って、母親と避難してきました。去年9月から来館者に命の大切さを伝える講話ボランティアを行っています。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「イリナです。ウクライナから来ました。故郷のチェルニヒウでは38日間、水や暖房、電気なしで過ごしました。私たちの命は唯一無二のものです」
イリナさんは初めて門脇小学校を訪れたとき、驚きを隠せなかったといいます。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「まるでウクライナにいるのかと思いました。ウクライナの建物も砲撃で燃えて、同じ光景になっています」
25年間、小学校の教師だったイリナさんにとって、学校は子どもたちの「家」なのだといいます。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「破壊された子どもたちの家を目にするのは本当に辛いです」
故郷のチェルニヒウは侵攻直後から1か月近くにわたってロシア軍に包囲され、激しい攻撃にさらされました。イリナさんがここでボランティアを始めたのにはある想いがあります。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「石巻の人々も津波という大きな悲劇を経験しているので、私の話をより理解してくれると思いました。青空の下で安全で平和に暮らせるのは素晴らしいことなのだと伝えたいです」
イリナさんは今もウクライナに残る34歳の次男に毎日電話をかけています。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「昨日どうだった?空襲警報はあった?話ができてとても嬉しい。愛してるわ。生きていることが一番だから」
侵攻から1年。終わりの見えない日々が人々の胸を締め付けています。
イリナ・ホンチャロヴァさん
「 (戦争で)毎日人が死に、全てが破壊されています。息子を抱きしめたい。家に戻りたいです」
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