「コスト削るの限界」コロナ影響と“ダブルパンチ”生活に忍び寄る原油高騰(2022年2月2日)
2日に発表されたレギュラーガソリンの全国平均価格は170.9円と、先週より0.7円値上がりしました。
政府は先週、補助金を出すという異例の対策を打ったばかりですが、これがガソリンスタンドにとっては曲者のようです。
1リットル170円を超えると発動される補助金制度。先週のガソリン価格との差額0.2円に、原油価格の上昇で今週上がると予想される分を加えた3.4円を、石油元売り会社に支給するというものです。
これで仕入れ値も少し下がったといいますが、それまで企業努力で販売価格を抑えてきた分があります。
西綾瀬給油所・三枝直樹店長:「本来5円くらい先月の終わりに値上げしようと思っていたが、補助金が出されたことで値上げができなくて。どのタイミングで(仕入れ価格が)上がっている部分を転嫁していいか見えない」
1バレル100ドルの大台に乗るとの観測も出ている原油価格。補助金制度は今のところ3月末までですが、経産省は延長も視野に入れています。
原油高は私たちの生活にじわじわと忍び寄っています。
コバヤシランドリー・小林史明社長:「2月末をめどにちょっと値上げを全体的にしようかな。(Q.いくら上がるんですか)大体5~10%。セーターでしたら500円が550円に」
原因は様々な資材の値上げです。ドライクリーニングに欠かせない溶剤、ハンガー、そして、仕上がった衣類を包む袋、石油製品ばかりです。それに集配もあります。車で運べば当然、ガソリン代がかかります。
コロナ禍でテレワークが増えすでに打撃を受けているクリーニング店。コスト削減はもう、する余地がないといいます。
コバヤシランドリー・小林史明社長:「今年に入ってから売り上げが下がっているのもある。資材も上がってくるとダブルパンチ、トリプルパンチくらいの感じ。(資材など)今後も上がる可能性があるような話が出てきて(値上げを)今やっておかないと収拾つかなくなってくる不安もある」
原油高の影響は、こんなところにも出ています。おしぼりを清潔に保つのに必要なフィルム。1ロール1500円だったのが10%ほど値上がりしたといいます。さらに、おしぼりを洗う洗剤も値上がりしています。
東京すずらん総務部・池ノ谷幸枝部長:「こういった洗剤が値上がりしていまして、20%くらい上がっているので、とてもコストがかかっています」
月に100万円だった洗剤のコストが120万円に上がる状況です。オミクロン株の拡大で飲食店からの注文も減るばかり。値上げには、まだ踏み込めないようです。
東京すずらん総務部・池ノ谷幸枝部長:「飲食店が大変な時なので、この状況で『上げてください』というのは、胸が張り裂ける思いですので、もう少し(需要が)戻ってきてからとは思っているのですが、そうは言っても私どもの仕入れ値が上がってきたら難しいのかなと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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