「ママに会いたい」母はロシア軍に拘束され…生き別れた母娘8か月ぶりの再会 「花火を怖がる」戦争で子どもの心に影響も【news23】|TBS NEWS DIG
ウクライナ侵攻で翻弄されている子どもたち。激戦地となったウクライナ東部・マリウポリで暮らしていたアリサちゃんもその一人です。母親が去年、ロシア軍に拘束され、母子は離れ離れとなりました。母子はその後、どうなったのか…この1年を追いました。
■「家に帰りたい」4歳の娘と引き離された母親が語る、戦禍からの避難の日々…
2022年4月、アゾフ連隊がSNSに投稿した女の子の訴えが世界中に拡散しました。
お名前は?
「アリサ」
ここにいるのは好き?
「家に帰りたい」
4歳だったアリサちゃんは、当時激戦地となっていたマリウポリにある、アゾフスタリ製鉄所の地下にいました。母親が救急救命士で、ウクライナ兵の救護にあたっていたためです。
その後、製鉄所から脱出しましたが、親子は離ればなれになってしまいました。一体、何があったのか…
番組では、アリサちゃんの母親、ビクトリアさんに、製鉄所から避難した日の話を聞くことができました。
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「私は捕虜になると言われました。5月7日の朝、多くの人々が、近くの街に避難する予定でした。私は、アリサを見送りにいったのですが、あまりに人が多かったので、紛れ込んでバスに乗り込み、逃げようとしたんです。でも、8時間後にバスが止まり、私だけ降ろされ拘束されました」
■1人きりの避難が少女に与えた影響 水や食事も「他の人のために」と残すように…
避難バスに乗ったアリサちゃんの映像が残されています。そこには、ビクトリアさんの姿はありません。
アリサちゃんは、将来の夢を聞かれ…
アリサちゃん「医者。みんなに薬を配りたいから」
生まれたときから、女手一つで育ててきた一人娘のアリサちゃん。
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「(地下にいる間)アリサは薬を配るなど、私の仕事を手伝ってくれました。彼女のおかげで仕事がはかどりました。常に砲撃があったので彼女も怖かったと思います」
小川彩佳キャスター
「(拘束前に)アリサちゃんと交わした最後の言葉や、アリサちゃんがどんな様子だったか覚えていますか?」
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「アリサは泣きませんでしたが、不安を感じているようでした。私はただ微笑んで、『あなたは安全な場所に行く、すぐに会えるよ』と言って彼女を慰め、抱きしめました」
アリサちゃんは、1人での避難を余儀なくされ、ザポリージャ州で一時保護されました。
その際のアリサちゃんの様子もサボリージャ州副知事のSNSで発信されています。
アリサちゃん「ママが大好き。会いたいし寂しい。早く家に帰ってきてほしい」
その後、祖母のいるポーランドへ避難したアリサちゃん。
母親のいない悲しみに加え、切り詰めた地下生活の影響が、表れ始めたといいます。
アリサちゃんの祖母
「『水を飲んで』と言っても、他の人のために残すと、たくさん飲んだり、食べたりしません。この家に来てから、ずっとそんな感じ」
■暴力の日々からの解放 母からの“欲しいものは?”との電話に「恐竜を持ってきて」
一方、ビクトリアさんは、5か月にわたってロシア軍に拘束されていました。
ときには、暴力をふるわれることもあったそうです。
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「指示に従わない人には罰がありました。非常に厳しかったです。歩くことを禁じられ、いつも体を曲げて走るよう言われました。言われた通りに走らないと、背中を棒で殴られました」
しかし2022年10月、事態は突然動きました。
“捕虜交換”で、ロシアに拘束されていたビクトリアさんを含む女性108人が、ウクライナに帰ってきたのです。
解放当時のビクトリアさん
「本当に嬉しくて、まだ信じられません。前線を通過して、バスに乗るまで、全く信じられませんでした。娘に会いに行きます。すごく会いたいんです」
解放されましたが、すぐにアリサちゃんに会いに行くことはできません。
拘束による心の傷を癒すため、2か月ほどリハビリを受ける必要があったのです。
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「アリサに『何が欲しい?大きな人形はどう?』と聞いたら『恐竜を持ってきて』だって」
2022年12月、ビクトリアさんは、カバンにおもちゃをたくさん詰め、アリサちゃんのいるポーランドへ向かいますが…
アリサちゃんの母親 ビクトリアさん
「心の底から楽しむことはできません。ずっとウクライナのことを思っています。マリウポリはとても美しい街でした」
街はクリスマスを迎えていました。故郷のマリウポリの街も、いつもなら、人々の笑顔が溢れ、光り輝いていたはずです。
しかし今は、ロシアの支配下にあり、クリスマスツリーと並んで、ロシア国旗が、はためいていました。
1年前のクリスマスには、どんな服を着ようかと、2人でお祝いの準備をしていたことを、ビクトリアさんは思い出しました。
■8か月ぶりの親子の再会も、娘は花火を怖がるように…それでも「私たちは生き続けなければならない」
8か月ぶりの親子の再会。アリサちゃんにとってそれは、“サプライ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230222-6069404)
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