【独自】未公開映像 石原慎太郎さんと次男・良純さん対談 “親心”語る 4兄弟へ・・・(2022年2月2日)

【独自】未公開映像 石原慎太郎さんと次男・良純さん対談 “親心”語る 4兄弟へ・・・(2022年2月2日)

【独自】未公開映像 石原慎太郎さんと次男・良純さん対談 “親心”語る 4兄弟へ・・・(2022年2月2日)

 芥川賞作家で、東京都知事や運輸大臣などを務めた石原慎太郎さん(89)が1日、東京都内の自宅で亡くなりました。

■対談で語った“親心”・・・石原家裏話

 2014年に撮影された、慎太郎さんと次男・良純さんが対談した様子を収めた未公開の秘蔵映像です。

 次男・良純氏(当時52):「『おい良純、この間、祇園に行ったら、良い女がいてさ』『40過ぎぐらいかな、でも今アレだから』『電話番号聞いても、しょうがねえやと思った』って言うから。いつまで、何言ってんだ」

 慎太郎氏(当時81):「本当にあの時、僕はそう思ったね。非常にきれいな芸者さんだったけどね。昔は名前を聞いたりしたんだけど。何か俺も、もう枯れちゃったのかなと思った」

 家族しか知らないマル秘話や、4人の子どもたちへの思いなど、慎太郎さんの本音が語られていました。

 対談場所は、50年以上前に建てられた、当時、慎太郎さんが生活していた、神奈川県逗子市にある自宅。良純さんは、この家で育てられました。

 慎太郎氏:「今、振り返ると、よくこんな家建てたもんだと思うんだけどさ。あの頃、俺も流行作家だったから、原稿料が10倍ぐらいあったんだよ、単価にすると。ベストセラーになったのもあるけど、お金がジャブジャブ入ってきてね」

 良純氏:「お父さん、34(歳)ぐらいで作ったんじゃない?」

 慎太郎氏:「前の家が切り通しの崖の下で、日当たりが悪くてね。お前たち、風邪ばっかりひいていたんだよ。かわいそうでさ。ちょっと日なたの所行こうと散歩してたら、たまたまこの土地が見つかったの。即断して、決めちゃったんだけど」

 良純氏:「じゃあ、ここは子どものために買ったの?ウソだよ、それは」

 慎太郎氏:「それが親心ってもんだよ」

 良純氏:「だって、この家できた時、階段と階段周りで家の3分の1じゃない。3分の1がお父さんのスペースじゃない。サロンがあって、寝室があって、書庫があって、アトリエがあって。あとのごちゃごちゃとした所に、俺らの空間があって。狭い所に住んでいたから、広い家に引っ越したというイメージはそんななかった」

 海が見える書斎で、夜中まで執筆していた慎太郎さん。子どもたちに対しても、厳しかったといいます。良純さんは、この家で暮らしていくなかで、ある音が気になっていたと話します。

 良純氏:「昔は帰ってこなかったじゃないですか」

 慎太郎氏:「いやいや」

 良純氏:「昔、帰ってこないで有名だったもん。親父が東京で遊んで、たまに帰ってくるじゃない。俺らは家にいて」

 慎太郎氏:「たまにじゃねーよ、ちゃんと帰ってきたよ」

 良純氏:「今でも覚えているのが、親父が帰ってくる音か何か分からないけど。玄関の音がキーン、ガラガラと開く音で、俺は目が覚めるのよ」

■子育ては「もうちょっとやっとけば」

 当時、不眠症だった良純さんを、父として心配していた慎太郎さんは、驚きの行動に出ました。

 良純氏:「ある日、うちの親父が『良純のノイローゼはたたり』。そこに鉄砲があった。昔の置物、覚えてる?室町時代の単筒?中筒?みたいなのがあって。これのたたりだって言って、まずそれを捨てられて。それでも、俺のノイローゼが治らないっていうんで、次は易学の先生かなんか分からない八王子に行って、頭におきゅう据えられたの覚えてる。アチアチと言ったら、ちょうど蒸気機関車が通った。あ、一緒だと思った。治らなかったよ」

 これまであまり見たことがない2人の対談では、普通の親子では話さないようなことも話されました。

 慎太郎氏:「酒と女を絶った人生って、つまんねーなと言ったら、『お父さん、80(歳)になって、そんなこと言うかね。俺なんかそんなこと想像もできないけど』って言うけど、確かにそうだな。バカなことを子どもに言う親は、俺ぐらいしかいねえなと思って」

 慎太郎氏:「一番良い思い出は、(女優の)高峰三枝子さんに口説かれたんだよ。あれは惜しいことしたな。裕次郎が高峰さん好きで、高峰さんにほれていたから、その話すると、『ウソだ。そんなこと絶対ない』」

 良純さんはある時、父がつぶやいた言葉が気になっていたといいます。

 良純氏:「半年前ぐらいに飯食った時に、うちの家族と飯食ったじゃん。親父がね、『子育てっていうのは、意外と面白いもんだな』。初めて言ったじゃない。『俺も、もうちょっとやっとけば良かった』。ものすごく手遅れみたいな」

 慎太郎氏:「見ていると、子どもの性格が2人とも違うし、発育盛りの子どもを見ていると面白い」

■4兄弟へ「好きなようにやればいい」

 どこか恥ずかしそうに、あまり息子と目を合わさずに話す慎太郎さん。対談の最後に、良純さんが切り出したのは、4人の子どものことをそれぞれどう思っているのかということでした。

 慎太郎氏:「お前は、今でもかわいいよ」

 良純氏:「子どもは、今、皆仕事をしてるじゃない。どう思ってみてる?」

 慎太郎氏:「ハラハラしてるね。特に、政治家になっちゃった2人はね。伸晃(長男)なんか、これから大事な時だよな。あいつは俺みたいに、乱暴なところがないからな」

 良純氏:「それが良いのか悪いのか分かんないけど」

 慎太郎氏:「うん、良くないな」

 良純氏:「宏高(三男)は?」

 慎太郎氏:「あいつは、もうちょっと真面目にやんなきゃダメだよ。やっぱり一番難しいのは、絵描きになった息子(四男)だな。あれはやっぱり、なかなか難しいよ、これから」

 良純氏:「そういうふうに思ったら、息子に『そういうことをやれ』普通の親は言うわけよ。そういう話しないじゃない、うちは」

 慎太郎氏:「だから、ほったらかしてんだよ。それぞれ感性持ってるんだから」

 良純氏:「感性を強要することはいけないの、子どもに」

 慎太郎氏:「人間それぞれ違って、100人100様のもの持ってんだから。子どもだから、俺に準じてものを考えろ、感じろと言ってもしょうがない」

 良純氏:「アドバイスはなかったよね」

 慎太郎氏:「好き勝手しろと」

 良純氏:「注文はないの?息子に、こうあれと言うのは?」

 慎太郎氏:「ない。好きなようにやればいい」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年2月2日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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