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“サバ缶ショック”記録的不漁で出荷停止も 原因はイワシの大群?(2023年2月16日)
一部の水産食品会社が「サバ缶」の出荷を一時停止するなど“サバ缶ショック”が拡大しています。原因は記録的なサバの不漁。専門家はイワシの大群の影響を指摘しています。
日本の海で不思議なことが起きています。福岡市の砂浜に打ち上げられたのは100匹以上のフグ。
福岡市漁港課・住吉隆宏課長:「聞いていた数より多くてびっくりしている」
北海道ではオホーツク海側にイワシの群れが漂着。海に何が起きているのでしょう。異変は、夏から起きていました。水揚げされる宮城県・石巻ブランドの「金華サバ」。その中に混ざっていたのは赤い魚。宮城の海にはいない「チダイ」が混じっていました。都内のスーパーでは、その金華サバの缶詰が品薄です。
ベニースーパー佐野店・石原和幸副店長:「これが入ってこなくて困っていた。1月中旬には入ると言われていて、待っていたが全然連絡がなく、ようはサバが取れない」
こうしたなか、衝撃が走ったのは、この発表。極洋では不漁のため一時出荷を停止しているということです。
スーパーさんよう・阿部芳邦さん:「注文はしてあるが、全数入ってくるかは微妙。イワシがよく取れるので販売拡大する」
広がるサバ缶ショックに消費者は。
消費者:「困ります。結構食べるので。夫がつまみにします」
極洋は出荷停止の理由について「昨年から記録的な不漁が続いているうえ、水揚げされるサイズが小型化している」としています。
水産研究・教育機構、由上龍嗣さん:「サバは海にいるが取れない。漁場にサバが来ていない」
今、漁場になっているのは千葉から福島の沿岸。そこに近寄れないというサバ。理由の一つには「イワシ」の存在があるといいます。
水産研究・教育機構、由上龍嗣さん:「水族館の大きな水槽で、マイワシとサバと一緒に入れると水槽の真ん中にイワシが大きな群れをつくるのに対し、サバは水槽の底に追いやられる。一緒に住めない。サバの漁場にマイワシがたくさんいる。サバが近寄れない」
水族館でもよく目にすることができる、イワシが群れる、通称「イワシトルネード」。他の魚は、近寄りがたい雰囲気です。
水産研究・教育機構、由上龍嗣さん:「(イワシが)1つの大きな塊のように見えてしまうのか、サバの方が逃げていく」
今、各地で起きているイワシが漂着したこととサバの不漁は関係するのでしょうか。
水産研究・教育機構、由上龍嗣さん:「日本周辺にマイワシが増えている。サバが近寄りにくい。元々マイワシは、40年周期で増えたり減ったりする」
そして、サバの不漁にはもう一つの理由が。
水産研究・教育機構、由上龍嗣さん:「例年よりも水温が2度近く高いため、サバが来ない。サバに比べると、マイワシは水温に敏感ではない。水温が高くてもマイワシはいる」
影響はいつまで続くのでしょうか。缶詰を製造する他社は、現時点で販売中止することはないものの、漁獲の少ない状況なので原料を確保するため工夫している状況だということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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