【五輪談合】400億円規模か 組織委元次長 電通担当者ら逮捕(2023年2月8日)
巨額の公金が投じられていた東京オリンピック・パラリンピックで汚職事件に続き、今度は談合事件です。東京地検特捜部は、組織委員会の元次長や広告大手「電通」の担当者ら合わせて4人を逮捕しました。
華やかなスポーツの祭典の影でまた起きた事件。去年立件された汚職事件に続いて、今度は談合の疑いで大会組織委員会の当時の幹部が逮捕されました。独占禁止法違反の疑いで逮捕されたのは、東京大会運営のキーパーソンと言われた人物でした。
大会組織委員会・森泰夫大会運営局次長(当時):「運営の効率化を図って、コストをですね、コストの最適化を図ると」
大会運営局次長だった森泰夫容疑者は、会場が東京から札幌に変更されたマラソンと競歩の運営で手腕をふるうなど、大会運営全般を統括。今回の事件では不正な受注調整を行った疑いが持たれていて、東京地検特捜部は、談合を主導していたとみています。関係者によると、森容疑者は逮捕後の取り調べに対し、容疑を認めているということです。さらに…。
この不正な受注調整に関わっていた疑いで、広告大手「電通」の当時の幹部・逸見晃治容疑者(55)が逮捕されたほか、業務を受注したフジテレビの関連会社役員の藤野昌彦容疑者(63)と、イベント制作会社の役員・鎌田義次容疑者(59)も逮捕されました。
関係者によると、森容疑者は東京オリンピック・パラリンピックのテスト大会の入札を巡って、各社の実績や希望などを反映した一覧表を作っていて、テスト大会で特定の業者が落札できるよう事前に調整していたとみられています。テスト大会を受注した業者は、本大会でも入札なしの随意契約を結んでいて、契約の総額は400億円に上るとみられています。
社会部司法担当・石出大地:「これまでの取材で、受注業者による本大会の運営経費は、当初の予定よりも3割以上も膨らんでいたことが分かっています。多額の税金が注ぎ込まれた東京大会では、本来は必要のない費用が掛かっていなかったのか、甘い蜜を吸った人がいなかったのか。そうした部分も今回の談合事件をきっかけに明るみに出る可能性があります」
東京大会を巡って、大会組織委員会の元理事が逮捕・起訴された汚職事件に続く不祥事となった今回の談合事件。大会組織委員会の当時の幹部が談合を主導していたとなれば、スポーツの祭典の運営が問われる事態となります。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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