節分の豆まきは大豆?落花生?それとも豆まきはしない? 節分のちょっと変わった風習を調査|TBS NEWS DIG
2月3日は節分。各地で豆まきが行われましたが、その豆まきの豆は大豆だと思っていませんか?北海道や東北などでは落花生をまく家庭が多いようです。地域によって豆まきの変わった風習をみていきます。
■豆まきは大豆?落花生? 鬼がいなくて豆まき知らない地域も
山内あゆキャスター:
節分に何をまくか。なかなか面白い結果になっています。
北海道、東北、新潟、長野までは落花生をまく家庭が多く、東日本から西日本は大豆。そして鹿児島と宮崎は落花生をまくほうが多いんです。
一体なぜ落花生をまくところがあるのでしょうか。
全国落花生協会によりますと、北海道では1950年代から始まり、雪でも見つけやすい、割って食べられて衛生的という点があるのではないかということです。山形県出身の渡部俊アナウンサーは「節分の時期、コンビニには落花生が並んでいました」。岩手県出身の山形純菜アナウンサーも「落花生を巻いていた」と言っていました。
ホランキャスター:
東京に来て大豆なんだということなんですね。
山内キャスター:
自分の家庭だけなのか、地域全体なのかをよくわかっていなかったそうです。
日比麻音子キャスター:
落花生は掃除が簡単そうでいいですね。
若新雄純 慶応大学特任准教授:
(家では)大豆でした。落花生は殻が柔らかいからぶつけても痛くないので、鬼をやっつけられないのでは?
山内キャスター:
ちょっと変わった節分について調べてみました。
豆まきをそもそもしないという地域があるんです。それが静岡・富士宮市の足形地区です。この地区にお住まいの74歳の男性は「豆まき自体知らなかった」、小学校5年生の女の子は「“鬼なんて来ない”と思ってるから豆まきはやらない」。
豆まきをしないこの地域、なぜなのでしょうか。実は「鬼橋(おにばし)」という昔話がありました。
昔々、富士山のふもとには鬼が住んでいて、近くの村に出てきては悪さをしていました。
ある日治兵衛さんという漁師が夜遅く村に帰ってくると、村の入り口にかかる橋に大きな鬼が・・・
驚いたじへいさん。夢中で鉄砲の引き金を引きました。すると、治兵衛さんの打った玉は鬼のお腹の中にズドン。鬼は逃げていきました。さあ、鬼はどこへ行ったのでしょうか?
村から少し離れたお寺に鬼が現れました。鬼は和尚さんに助けてくれと頼んだんです。すると和尚さんは「傷薬ですよ」と言って火薬を渡し、これを傷口に詰めて温めるようにと火打石も渡しました。鬼が和尚さんに教えられた通りにしたところ・・・
ドッカーン!鬼は爆発してバラバラになってしまいました。それ以来、村には鬼が現れることはなくなりましたとさ。めでたしめでたし。
ホランキャスター:
なんかちょっと悲しいですね。鬼は退治するものだと思うんですけど・・・
山内キャスター:
和尚さんも心を鬼にして。そしてホランさんのように鬼の立場で考えて。色々な立場で楽しめる素晴らしい物語です。
若新 慶応大学特任准教授:
鬼は人間以外のものではなくて、人間の中にあるものだという捉え方でいる方がいいかなと。(人間の中に)完全にいなくなっちゃうのは難しいと思いますが、この物語に鬼はもういないということなんですね。
山内キャスター:
足形地区は鬼のいない村として昔から立て札もあります。ただ地区の名前には鬼がいろいろと残っていて、足形地区という名前も鬼の足形があることから足形地区になっています。住人の84歳の男性は「祖父から『鬼は退治したから豆はまかなくていい』と教えられた」と言っていました。
この物語を残していきたいそうです。
■ワタナベさんとサカタさんは豆まき不要 鬼の神社のかけ声は“悪魔外”
続いて「全国のワタナベさんとサカタさんは豆まき不要」です。
平安時代に鬼退治で活躍した渡辺綱(わたなべのつな)、坂田金時(さかたのきんとき)という2人がいたそうです。そのため鬼はワタナベ、サカタと聞いただけで怖がって逃げてしまうそうです。実際に渡部駿アナウンサーに聞いたところ「子どもの頃に親から『うちには鬼が来ないんだよ』と言われ、豆まきはやらなかった」と言っていました。地元で落花生をまく話はお店で見ただけだったということなんです。
ちなみになぜ豆をまくのかと言いますと“豆=魔を滅する”という当て字からきているそうです。
次は豆まきのときのかけ声といえば「鬼は外、福は内」ですが、そうではないところもあるんです。
例えば埼玉・嵐山町の鬼鎮神社。強さの象徴“勝利の神様”として鬼を祀っている神社です。拝殿の脇には大きな金棒があります。相当重いのですが、持って写真を撮ることができます。お守りも金棒がモチーフになっています。
こちらでの豆まきのかけ声は「福は内、鬼は内、悪魔外」と言います。明治時代のころからだそうです。鬼子母神でも「福は内、鬼は内」というところが多いんです。
若新 慶応大学特任准教授:
地域によって若干の違いがある。日本人ってほとんど一緒だけどちょっと違うところが大好きですよね。方言とかも話のネタになりますね。
ホランキャスター:
若新さんの地…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230203-6065930)
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