「今の規定は被害者にとって厳しい規定なんです」実態に合わない性犯罪を裁く法律法制審議会で改正に向けた案とりまとめ|TBS NEWS DIG
性犯罪の刑法を大幅に見直す案がきょう、法制審議会の部会でまとまりました。現在の性犯罪を裁く法律は「被害の実態にあっていない」と訴える被害者の声を取材しました。
性被害にあった女性
「そういうことをする人だとは思っていなかったので、自分の身に起こっていることが現実であるような気がしなかったです」
自らの性被害を告白する女性。年上の知人男性と食事をしていたところ、途中から記憶が途切れ、気がつくと男性の自宅で被害に遭ったといいます。
性被害にあった女性
「抵抗したら殺されるとか、怪我をさせられるとか、そういったことを想像したので、死にたくない、生きて帰ろうと思いました」
しばらく経って、警察に相談。男性は書類送検されましたが、結局「嫌疑不十分」だとして不起訴処分になりました。
「被害者の抵抗を著しく困難にする暴行や脅迫を用いること」
現在の法律で強制性交などの罪に問う際に必要な要件です。
しかし、被害者側からは「明白な暴行や脅迫がなくても怖くて抵抗できないケースがある」などと批判の声があがっています。
性被害にあった女性
「加害者を裁けないことを被害者の落ち度だったり、被害者の責任にしないで欲しいと思います」
性犯罪被害者の相談を受けてきた弁護士も…
村田智子 弁護士
「今の刑法の性犯罪の規定は被害者にとって厳しい規定なんです。本当は抵抗できたはずなのに、どうして抵抗しなかったかが問題にされてしまう」
こうした中、法制審議会の部会はきょう、改正に向けた案を取りまとめました。
▼これまでの暴行・脅迫といった要件に加え、▼アルコールや薬物を摂取させるなど8つの行為を例示し、こうした行為により「同意しない意思を示すことが困難な状態にさせた場合」に処罰の対象になるとしました。
意に反した性行為は処罰の対象だということを分かりやすく示す狙いがあるといいます。
法制審議会は今後、総会での議論を経て、案を法務大臣に答申し、立法につなげたい考えです。
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