「占領」発言に揺れる国境近くのウクライナ第2の都市は

「占領」発言に揺れる国境近くのウクライナ第2の都市は

「占領」発言に揺れる国境近くのウクライナ第2の都市は

緊迫するウクライナ情勢です。ロシアの侵攻があれば、最初に占領されるおそれがあると危惧される国境付近の都市ハリコフにJNN取材チームが入りました。

ロシアとの国境までは、まさに目と鼻の先でした。

記者
「こちらロシアとの国境になります。向かって左側の緑のフェンスがウクライナ側のフェンス。そして、右側がロシアが設けたフェンスです。その向こうの雪原は全てロシア領になります」

国境沿いの丘には監視塔が設置され、24時間態勢で警戒しています。周辺には有事に備え、塹壕が掘られていました。こうした施設は、ここ数年で整備されたということです。

記者
「これはシェルターですかね。かなりしっかりしたコンクリートでできています」

ウクライナ国境警備隊 トゥルバチョフ中佐
「もしロシアの侵攻があれば、すぐに察知できます。その時は軍と連携して国境を守ります」

ウクライナ北東部にあり、ロシアとの国境からわずか30キロほどに位置する第2の都市ハリコフ。この街をめぐるゼレンスキー大統領の発言が波紋を広げています。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ハリコフにいるロシア語を話す住民の保護を口実に、ロシアが占領する可能性がある」

ハリコフの人口はおよそ140万人。その8割がロシア語を使っているともいわれ、歴史的にも経済的にもロシアと深い結びつきがあります。大統領自らが占領のおそれに言及したことで、市民の間には動揺が広がっています。

8年前のウクライナ危機で親ロシア派武装勢力に地元が支配され、ハリコフに逃げてきたというジャーナリストのベロコヴィルシキーさん。

ベロコヴィルシキーさん
「(大統領の発言に)妻は怖がっています。みんな心配しています」

ハリコフから荷物を取りに地元に戻った際、武装勢力からスパイと疑われて拘束され、それから二度と帰れなくなりました。いまの状況は、気が気でないといいます。

ベロコヴィルシキーさん
「もしロシアが軍事侵攻するようなことがあれば、また避難を考えなければなりません」

一方、野党第一党の親ロシア政党に所属するスパシキー市議はこう主張します。

「野党プラットフォーム-生活党」スパシキー市議
「大統領の発言に市民は怒っています。ロシアの侵攻なんてありません。アメリカとイギリスが緊張を高めているだけです」

ロシアとの関係正常化なしに、ウクライナの未来はないと話します。事態打開の先行きが見通せないなか、ウクライナ国内でも様々な思いが交錯しています。(2022年01月31日16:00)

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