強盗事件“ルフィ”フィリピンから指示?日本人詐欺グループがいた収容所を取材(2023年1月26日)

強盗事件“ルフィ”フィリピンから指示?日本人詐欺グループがいた収容所を取材(2023年1月26日)

強盗事件“ルフィ”フィリピンから指示?日本人詐欺グループがいた収容所を取材(2023年1月26日)

全国で相次いでいる強盗・窃盗事件の一部は、フィリピン・マニラから指示されていた疑いが出てきました。

捜査関係者への取材で、実行役グループにテレグラムなどを通じて犯行を指示していた人物は、『ルフィ』などと名乗っていたことがわかりました。このルフィの電話の国番号は、フィリピンを表す『63』でした。

マニラにあるビクタン収容所は、フィリピンの入国管理局が管轄しています。不法滞在者や、刑事事件を起こして、母国への送還を待つ外国人が主に収容されています。4年前、フィリピンを拠点に、日本の高齢者を狙って特殊詐偽をしていた日本人36人が拘束された事件。今回の強盗事件との関連はわかりませんが、このグループも、一時、ビクタン収容所に入所していました。

かつて、不法滞在で、ビクタン収容所に5カ月間入っていたという韓国のルポライター、金潤永(キム・ユニョン)さんが内部の実態を語りました。
ルポライターの金潤永さん:「私の想像を超えるものだった。お金でできないことははない。ノートパソコンも携帯も職員に金を渡せば使える。日本人は、みんな当然のように携帯を使っていた。(Q.お金でたばこも何も)たばこはもちろん麻薬まで。日本の親分は、エアコンもトイレもある高い部屋。(Q.月いくら)日本円で10万~20万円。日本人は、大体、VIPルーム」

さらに、入所者が、収容所の中から電話を使って犯罪に加担している様子を、度々、目撃したといいます。
ルポライターの金潤永さん:「収容所の中で犯罪を犯している。例えば、フィッシング詐欺をやっていた。携帯を持っているというのは、外部と断絶されていない。写真も映像も送れるし、指示をすることもできる。通信が自由なので、どんな犯罪だって成立する」

一方、日本では、次々と実行犯が逮捕されていき、黒幕に迫る情報も積み重なっています。

約3500万円の現金と、宝飾品などの詰まった金庫が奪われた稲城市の事件で指示役が名乗っていた名前は『ルフィ』『三ツ橋』『キム』の3つ。犯行グループが使っていたテレグラムの電話帳から明らかになりましたが、ルフィと名乗っていた人物が「おれは三ツ橋」と言い出すやり取りもあって、実際の指示役が何人いるかは不明です。

稲城市の事件だけではなく、京都府や山口県、東京・中野区の事件にもルフィが関わっていたとみられます。さらに、同じ実行役が、別の事件でも犯行を重ねていたことが判明しました。
容疑者の供述:「ルフィの使いとみられる人物が訪ねてきたことがあり、自宅も、家族も知られてしまった。もう抜けられないと思った。『警察に捕まったら黙秘する』との契約だったので、こんな話をしたら、粛清されるかもしれない」

警察庁がまとめたところ、関連があるとみられる事件は、大阪・京都・滋賀・岡山・福岡など14都府県で起きていたことがわかりました。

そのうちの1つ、東京・狛江市の事件で殺害された大塩衣與さん(90)の息子が、取材に応じてくれました。
大塩衣與さんの息子(60代):「個人の感情だけ言えば、おふくろ殺されたら、このやろうって、犯人が目の前にいたら、殺しちゃうかもしれない。その気持ちは、誰しも一緒さ。悲しいに決まっている。(Q.事件のことは、どのタイミングで)当日、電話があって。報道であるように千葉の事件で“狛江”と出て、調布署が危惧して来てくれて。そのときに俺がたまたま帰って来て、中に入って、おふくろ発見した。調布署の刑事の人が『ここから先は、うちらでやりますから』と。(母親は)親父が死んだ後は、自由にいまの時代でできる遊びだとか、許容範囲で楽しんで。体も健康だし、週に2回、自分で買い物をして、『私が買い行くから、あんたらは、私の好きな物がわかるわけないから。私が買ってくる』と。『サングラスかけてギャングみたいだな』と自分が言ったのが最後。粋な、ばばあだったよ、90歳の」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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