ドイツ急転換? 「砲、装甲、速度」バランス取れた“最強”戦車 “供与決断”のワケ(2023年1月25日)

ドイツ急転換? 「砲、装甲、速度」バランス取れた“最強”戦車 “供与決断”のワケ(2023年1月25日)

ドイツ急転換? 「砲、装甲、速度」バランス取れた“最強”戦車 “供与決断”のワケ(2023年1月25日)

 ウクライナへの軍事支援の焦点となっている戦車の供与を巡り、大きな動きがありました。ドイツ政府が世界最強とも言われている主力戦車「レオパルト2」の供与を決断したと現地メディアが報じました。

 ウクライナ東部、激戦地の最前線にいる兵士は戦況の厳しさを語ります。

 ウクライナ兵:「我々が、この前線で苦しい状況にあるのは誰の目にも明らかです。敵は、常に大小のグループで攻撃し続けています」

 ウクライナ国防省は、ロシアが2月か3月に再び大攻勢を仕掛ける可能性を恐れています。果たして、これに対抗できるのでしょうか。

 ドイツのショルツ首相が、主力戦車「レオパルト2」をウクライナに提供する方針を固めたとドイツメディアが相次いで報じました。「世界最強」とも称される戦車です。他の国が所有する「レオパルト2」についても、供与を許可したといいます。戦車は、ウクライナがずっと求めてきたもの。

 ウクライナ兵:「歩兵にとって、戦車が近くにあることは重要です。士気が高まり、恐怖は減ります。近代的な戦車があれば、我々の進撃は止められません」

 ただ、ドイツは慎重な姿勢を貫いてきました。20日に行われたウクライナへの支援を話し合う会議でも。

 ドイツ、ピストリウス国防相:「レオパルトについて、いつ、どのような結論が出るか、きょうは誰も何も言えません」

 なぜ、ドイツは戦車の提供に二の足を踏んできたのでしょうか。

 防衛省防衛研究所・高橋杉雄氏:「戦車は、陸上戦闘の大黒柱。攻めるにしても守るにしても必要。戦車を供与することになると、ロシアを刺激しすぎるのではないかと。ロシアが動員をかけるきっかけになるとか、核兵器の使用に踏み切るきっかけになることを恐れていたのではないか。ただし(去年)9月にロシアが先に部分動員をかけたので、少しずつためらい、制約が弱くなっていった」

 ドイツの「レオパルト2」には、大きなメリットがあります。

 防衛省防衛研究所・高橋杉雄氏:「砲の威力も高い、装甲も硬い、速度も速い。バランスが取れている戦車。ヨーロッパ諸国に配備されているので、数がそろっている」

 ウクライナが求める戦車の数は300両です。対して「レオパルト2」は、ヨーロッパだけでも15カ国が採用。合わせると2000両以上になります。

 防衛省防衛研究所・高橋杉雄氏:「10両、20両で戦局を大きく変えるのは難しい。まとまった100両単位のレオパルト2が、ある特定の反攻正面に投入されればロシア側は大きな打撃を受ける」

 一方、複数のアメリカメディアは、アメリカ政府が主力戦車「エイブラムス」をウクライナに供与する方向で調整に入ったと伝えています。アメリカCNNによりますと、ドイツはアメリカが「エイブラムス」を供与しなければ「レオパルト2」は提供しないと示唆していたといいます。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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