「強盗の方がコスパがいい」詐欺グループがシフトか 相次ぐ強盗・窃盗事件“ナゼ”(2023年1月24日)

「強盗の方がコスパがいい」詐欺グループがシフトか 相次ぐ強盗・窃盗事件“ナゼ”(2023年1月24日)

「強盗の方がコスパがいい」詐欺グループがシフトか 相次ぐ強盗・窃盗事件“ナゼ”(2023年1月24日)

 東京狛江市の強盗殺人事件を巡り、犯行グループの動きが徐々に明らかになるなか、狛江市の事件が発覚するきっかけとなった中野区の強盗傷害事件で、新たに男2人が逮捕されました。

 各地で相次いでいる強盗・窃盗事件。そのうちの一つ、東京・中野区で起きた事件で新たに2人の容疑者が逮捕されるなか、警察当局では全国で起きた少なくとも25件の事件が何らかのつながりがあるとみて捜査していることが分かりました。捜査関係者は事件の共通点についてこう話しています。

 捜査関係者:「特徴として複数人で顔を隠し、家に住人がいる時間に関係なく押し入り、強い言葉で脅迫し、結束バンドや粘着テープなどで縛るといった共通点がある」

 なぜ、犯行グループは住人の在宅中に押し入っているのか。その答えとして一つの可能性が見えてきました。

 先月、東京・中野区の住宅で住人の男性の顔を殴るなどして、現金約3000万円が奪われた事件で、24日、新たに20代の男2人が強盗傷害などの疑いで逮捕されました。

 長谷川将司容疑者(26):「やっていません」

 長谷川将司容疑者は容疑を否認。山田雅也容疑者は黙秘しているということす。山田容疑者について近所の人は。

 山田容疑者の近隣住民:「『何仕事してるの?』ときいたら『生活保護を受けている』と」

 中野区の強盗傷害事件には7人が関与したとみられていますが、このうち永田陸人容疑者ら2人がすでに逮捕されていて、この事件での逮捕者はこれで4人。警視庁は残る3人の行方を追っています。

 永田陸人容疑者を巡っては、別の事件との接点が次々と明らかになっています。今月19日、東京・狛江市で起きた強盗殺人事件です。永田容疑者が確保された時に押収された銀色のレンタカーが狛江市の事件の前後に現場付近の防犯カメラに映っていた車と同じだったことが判明。このレンタカーは長期間に渡って借りられていたことから、犯行グループ間で引き継いで使われていた可能性が出てきました。

 永田容疑者のスマホからは「狛江市」という地名や、具体的な時間、さらに「欠員が出たら連絡する」などと書かれたSNSのやりとりが見つかっています。永田容疑者が狛江市の事件にも関与しているのか。

 関東で相次いでいる複数犯による強盗・窃盗事件。警察当局では関東だけでなく、全国各地で起きている少なくとも25件の事件が何らかの関連があるとみていることが分かりました。

 犯罪学が専門の立正大学の小宮信夫教授は、犯行グループをこう推測しています。

 立正大学(犯罪学)・小宮信夫教授:「(特殊)詐欺をやっていたグループが詐欺よりも強盗の方がコスパが非常にいいと。リターンが大きいということでシフトしてきたような感じがします。実行犯のリスクは確かに高まりますけれども、指示役、元締のグループからすると、それほどリスクが高くなった認識はないと思う」

 小宮教授はSNS上で「闇バイト」などと称して強盗の実行役が募られていると指摘。複数のグループが存在し、事件ごとにメンバーを組み替えてている可能性もあるとみています。

 捜査関係者によると、設定するとやりとりが自動削除されるSNSを使用していることや、複数人で住人が在宅中に押し入って脅迫し、結束バンドや粘着テープなどで縛るなどの共通点があるということです。

 犯行グループが住人の在宅中に押し入っている理由について小宮教授は「金品のある場所を聞き出すためではないか」とみています。

 立正大学(犯罪学)・小宮信夫教授:「具体的な情報がなければ、本人に聞くしかないじゃないですか。本人に聞くというのはリスクが高いかもしれないけれども、でも、お金のありかを教えてくれるのであればリターンが高くなるので、結果的には人がいる時に入るということになっていると思います」

 警視庁と各県警は、指示役は同一人物の可能性もあるとみて捜査。犯行グループのSNSのやり取りのなかには、「ルフィ」と名乗る人物がいるということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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