「窓ガラスが爆風で飛び散った」六本木で“爆発火災” 威力は…「1平方mに1t以上の」(2023年1月17日)

「窓ガラスが爆風で飛び散った」六本木で“爆発火災” 威力は…「1平方mに1t以上の」(2023年1月17日)

「窓ガラスが爆風で飛び散った」六本木で“爆発火災” 威力は…「1平方mに1t以上の」(2023年1月17日)

 白昼、激しい爆発音とともに、東京・六本木のど真ん中でマンション火災が起きました。発生直後の映像を入手し、専門家にその威力を分析してもらいました。

■「避難して」鳴り響く報知器 煙も激しく…

 少し離れた場所で鳴り続ける火災報知器の音。部屋を進み、カーテンを開けると…。

 現場に面した家に住む人:「うおっ」

 クモの巣状にヒビが入って割れた窓ガラスがありました。

 現場に面した家に住む人:「うわぁ」

 さらに、浴室の窓から外を見てみると、もうもうと立ち上る煙。出火元の部屋からは、火の手が上がっているのが確認できます。

 別の場所から撮影された映像では、マンションの一室から激しく炎が噴き出し、煙がビルに沿って立ち上っています。

 避難を呼び掛ける男性の声に混じって、破裂音のような音が何度も鳴り響いていました。

■ガス抜き作業中…爆発「鼓膜が破れるレベル」

 16日午前10時半すぎ、東京・六本木の6階建てマンションで発生した火災。現場は、六本木1丁目駅からおよそ200メートルのオフィスビルが立ち並ぶエリアです。

 火元となったのは、マンション2階にある不動産会社が倉庫として使用していた部屋でした。

 現場マンション住民:「爆発でした、あれは。大げさじゃなく、ドカーン。鼓膜が破れるレベル」「寝てたら、爆発音がバーンとなって。ちょっとだけ揺れた。(外に)見に行ったら、色々な破片が落ちていたから、これはヤバいと思った」

 室内には、この不動産会社が経営する別のマンションから回収されたスプレー缶が30本から50本あったといいます。

 警視庁によりますと、出火当時、不動産会社の社員らがスプレー缶に先のとがったハンマーを使って、穴を開けていたということです。

 その際、何らかの原因で出火し、爆発を伴った火災が起きたとみられます。

■爆発の威力は…「1平方メートルに1トン以上」

 出火元の隣にあるマンションから撮影された映像では、建物に面した大きなガラスは粉々になっていました。さらに、数メートル先の玄関ホールのガラスも割れていました。

 鎮火後のマンションの中の映像です。

 撮影者:「エレベーターの扉が爆風で…(外れている)。エレベーターが使えないので、非常口から上がります」

 明かりの消えた薄暗い廊下には、がれきが散乱していました。

 一体、どれほどの威力の爆発だったのでしょうか、専門家は、次のように話します。

 市民防災研究所・坂口隆夫理事:「今回の場合は、耐火構造のビルの一室が、このような状況になるまで破損している。これだけ中の物も吹き飛んだり、窓枠も吹き飛んで落下しているような状況。1平方メートルに1トン以上の力は加わっているとみていいと思います。かなり強い爆発力だった」

 確かに、爆発直後の映像をもう一度、見てみると、マンションの敷地内に散乱したサッシやがれき。ベランダの手すりは壊れ、壁は黒く変色していて、爆発の大きさを物語っています。

■爆発の瞬間「窓ガラスが爆風で飛び散った」

 映像を撮影した住人の家を鎮火後に取材させてもらいました。爆発の瞬間、この部屋にいた女性は…。

 住人:「ベランダに続く窓のガラスが全部、爆風で飛び散った」

 現在は管理会社によって、仮の窓が取り付けられていますが…。

 住人:「(Q.下を見ると、まだ(ガラスが))ちょっとキラキラ…」

 被害はベランダの手すりや風呂場の窓にも及んでいました。

 住人:「とにかく大きい音と、体に感じる衝撃を感じた。その後も、パンパン小さい破裂音が続いていた。次の爆発があって、自分がけがしたら怖いと思ったので。とにかく必死で、逃げ出した」

■“スプレー缶爆発”5年前にも…札幌で44人負傷

 スプレー缶のガス抜きが原因による火災は、過去にもありました。

 2018年、ビルなど8棟が損壊し、44人の負傷者を出した北海道・札幌市の爆発事故。この時も、不動産会社によるスプレー缶のガス抜きが原因でした。

 今回の六本木の火災で、ガス抜き作業をしていた不動産会社の男性社員2人(40代・50代)と、管理人の男性(70代)がけがをしました。

 警察が出火原因について調べを進めています。

(「グッド!モーニング」2023年1月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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