「金はどこだ」“3人組”強盗、関東で今年7件 緻密な計画とずさんな犯行(2023年1月16日)
防犯カメラに映った男たち。ハンマーを持って押し入り、高級時計や現金を奪って逃げました。わずか2週間のうちに関東で発生した強盗事件は7件にも上ります。専門家が注目したのは、犯人グループのずさんな手口。犯人の手掛かりが見えてきました。
卑劣な犯行。被害者が、その一部始終を語りました。
被害者:「ガサガサっていう音と妻の叫び声で目が覚めた」
茨城県龍ケ崎市。静かな住宅街で起きた強盗事件。3人組の男が住宅に侵入、寝ていた夫婦を縛り脅迫。現金およそ2万5000円を奪いました。被害に遭った75歳の夫にその状況を聞くことができました。
被害者:「大声を出すなということで、粘着テープを巻いて『金はどこだ』と色々、質問されている間に犯人の姿を3人と確認した」
犯人は3人組の男で黒っぽい服装。包丁と金づちを持っていたそうです。
被害者:「金づちは普通の素人が使うような金づちで、包丁も一般家庭にある包丁。なまりはなかった。私らよりはるかにきれいな日本語で分かりやすい発音。2時間程度いた」
不審な車の目撃情報も出てきました。近隣の方によりますと、事件直前、このあたりを通る不審な車が防犯カメラに映っていたということです。周辺の防犯カメラには手前で止まり、その後、被害者宅の前に向かっている様子が映し出されていたということです。
気になるのは、似た犯行が相次いでいることです。強盗事件があった龍ケ崎市から30キロほど離れたつくば市の住宅街。数時間後、ここでも強盗事件が起きています。
周辺住民:「(通報した)息子さんが、強盗に入られてお父さんがハンマーか何かで殴られて倒れちゃって血だらけになっていたと言っていた」
高齢の夫婦を縛り、現金およそ80万や預金通帳を奪い逃げました。
犯人:「命がほしかったら金を出せ」
被害者は顔をハンマーのようなもので殴られ、けがをしています。共通するのは「3人組の男」「緊縛強盗」ということ。関東では、似たような事件が相次いでいます。
貴金属買い取り店「てんとう虫」・内藤政行店長:「あちこち殴られて、骨が折れたのは3カ所」
残された血痕。手荒な犯行の様子がとらえられていました。
千葉県にある貴金属などの買取店。事務所には血痕が多数、残されています。店長の顔には、痛々しい傷跡も。
貴金属買い取り店「てんとう虫」・内藤政行店長:「骨が折れたのは3カ所。痛みもひどい」
先週、強盗に入られた貴金属買取店。その様子が防犯カメラに映し出されていました。閉店後の店、フードをかぶった男が入って来ます。店の奥へ入ると、壁が大きく揺れるのが分かります。
貴金属買い取り店「てんとう虫」・内藤政行店長:「ここに来て、目の前に立っていた。それで上から(殴られた)。この辺に倒れて、さらに蹴られたり殴られたり。あちこち、まだ痛い」
もう一人の男がその後、店に。車には別の男が待機。つまり「3人組」です。
貴金属買い取り店「てんとう虫」・内藤政行店長:「『金庫どこだ?金出せ』くらいしか言わない。25、6(歳)ぽい、若い感じ」
ガムテープで縛ろうとしたものの抵抗され、諦めた男ら。金目のものが置いてなく消火器をまき、何も取らず逃走しました。
貴金属買い取り店「てんとう虫」・内藤政行店長:「証拠隠滅でしょうね。指紋とか足跡取れなくなる。幼稚ですよね。計画性がないから」
3人組による荒い手口。同じ千葉県では、市川市にある質店に3人組が侵入。ショーケースをハンマーでたたき割ります。高級時計など460万円相当を強奪しました。
夢現・佐藤正明社長:「人生の中でも多分、一番怖い瞬間だったんじゃないか」
3人組の男による強盗や窃盗。関東だけでも今年に入り、7件も起きています。なぜ「3人」なのでしょうか。
テレビ朝日警察庁担当・石塚翔記者:「一つは役割分担。緊縛強盗を行うグループの多くが役割分担している」
千葉や茨城など犯行の場所にも共通点があります。
テレビ朝日警察庁担当・石塚翔記者:「都内では防犯カメラ設置が進み、グループは『人が少なく』『防犯カメラが少ない』地域がリスクが低いと判断し、犯行に及んでいるとみられている」
相次ぐ「3人組」による犯行。専門家は巧妙な計画の一方で、ずさんな手口から背景に黒幕の可能性を指摘します。
“巧妙な計画”と“ずさんな手口”から見える犯人像について、元埼玉県警捜査1課・佐々木成三氏に犯人像を予測して頂きました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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