外国人を魅了“日本の正月” 初詣&書き初めに初挑戦…おしるこは「フランス料理?」(2023年1月5日)

外国人を魅了“日本の正月” 初詣&書き初めに初挑戦…おしるこは「フランス料理?」(2023年1月5日)

外国人を魅了“日本の正月” 初詣&書き初めに初挑戦…おしるこは「フランス料理?」(2023年1月5日)

 行動制限がなかった年末年始。外国人観光客も初詣に書き初めなど、日本の正月を満喫しました。彼らが口々に語ったのは、私たちも気が付かなかった日本の年越しの魅力です。

■正月を楽しむ外国人「日本食がおいしい」

 入国制限が緩和されたことで、外国人観光客が急増しています。

 アメリカからの観光客:「両親も連れて初日の出を見に行きました」

 メキシコからの観光客:「新年はナイトクラブで迎えました。日本人がどのように年越しを楽しむのか、知りたかったからです」

 マレーシアからの観光客:「渋谷に買い物に行って、日本食を食べました。ラーメンや寿司、焼肉がおいしかったです」

 そんな日本の正月を楽しむ外国人に密着しました。

■おしるこを味わい…「フランス料理みたい」

 1月3日。新年の幸せを願い、多くの参拝客が訪れた神田明神。その中に、熱心に祈る1人の外国人の姿がありました。フランスから観光で訪れているロイケさんです。

 ロイケさん:「日本に来るという願いが、ようやくかないました。入国制限が撤廃されたので、急きょ休みを取って来たのです」

 アニメがきっかけで神社仏閣に惹かれ、日本の魅力のとりこになったといいます。

 お参りの後、異国の文化を肌で感じたいと足を止めたのは、射的の店でした。腕の長さを生かして、景品に狙いを定めると…当たりましたが、下に落ちません。6回挑戦しましたが、惜しくも景品獲得とはならず…。

 気を取り直して、露店の焼きそばを3パック購入したロイケさん。道端で袋から取り出すと、品定めするように食べ始めます。実は、彼はミシュラン2つ星のフレンチレストランで働くシェフなのです。果たして、食のプロの評価は…?

 ロイケさん:「キャベツが入っているだけでシンプルですが、ソバの食感とソースの味が最高においしい。シェフの目線で言えば、複雑な食べ物は必要ありません。だから、これが好きなんです」

 年末年始の12日間の日程で、日本を堪能しているロイケさん。4日に姿を見せたのは、餅つきが行われていた赤坂不動尊。振る舞われたおしるこを興味深そうに見つめつつ、日本の伝統食を初めて味わいました。

 ロイケさん:「フランス料理みたいです。冬のクリスマスマーケットでホットワインと焼き栗を一緒に食べます。スパイスと砂糖を加えたワインで栗を食べると、少し、こんな感じになります」

■初めての“書き初め”…「趣味になりそう」

 一方、花餅作りが行われていた場所では、アメリカから来日したヨキさんとメーヴさんが話に耳を傾けていました。

 スタッフ:「良いことが来ますようにということと、五穀豊穣(ほうじょう)、稲がいっぱい育ちますように。お米が取れますようにというんです」

 木の枝に、小さく切った餅や団子をさして飾り、小正月にその花餅を食べて、五穀豊穣を祈願する古来からの風習です。

 ヨキさん:「この餅を取るということですか?」
 スタッフ:「そうです。餅を取って食べるんです」
 ヨキさん「ええ!?そうなんだ」

 日本語が堪能なヨキさんから、驚きの声が漏れました。

 メーヴさん:「アメリカと全然違う。日本の文化はすべてにストーリーがあって、とても面白いです」

 この日、2人が最も楽しみにしていたのが、初めての書き初め体験です。渡された半紙も、目新しいようで…。

 メーヴさん:「日本には、本当に様々な種類の紙がありますね。色とか質感も違うし、アートみたいです」

 早速、メーヴさんが筆に墨汁を付け、書き初め開始。真剣な表情で、一気に書き上げた文字が、カタカナで「マック」。これは一体…?

 メーヴさん:「マックは息子」

 「2度書き」で字を修正するのは、ご愛敬。今年の干支(えと)のウサギも書き入れて完成です。

 中国系アメリカ人のヨキさんは、画数の多い「飛躍」の文字を見事に書き上げました。

 メーヴさん:「すごく楽しくて、私の趣味になりそうです」

■日本が大好き「食べ物・人・精神性も完璧」

 同じころ、フランス人のロイケさんも、書き初め会場に行っていました。独学で勉強しているという日本語の練習ノートを見せてもらいました

 ロイケさん「(Q.漢字を勉強してるの?)漢字・ひらがな・カタカナを」「(Q.「彼氏」「彼女」「付き合う」なぜこの漢字を勉強したの?)日本語を流暢(りゅうちょう)に話したいんです」

 そして、日頃の勉強の成果を発揮すべく臨んだ、初めての書き初め体験です。

 何度も辞典を確認しながら、慎重に筆を動かします。書き始めてから3分。書き上げた言葉は「行き先」。一体、なぜこの言葉を選んだのでしょうか?

 ロイケさん:「ここが私の行き先だからです」

 ロイケさんの隣で達筆ぶりを披露していた女性にも、作品を見てもらいました。

 女性:「(Q.ロイケさんの書き初めはどう?)『行き先』…えー」

 一瞬、言葉を詰まらせますが…。

 女性:「これからのことを思っていらっしゃるのね」「(Q.これからの自分の「行き先」を?)そうそうそう。素晴らしい」「(Q.アドバイスはある?)自分がきょうあることに感謝して、祈りを込めて書き続ければ、素晴らしい心の表現・魂が現れると思う。ですから、そういう思いで書いてほしい」
 ロイケさん:「本当にありがとう」

 日本の伝統文化の背景にある意味や物語。それらが多くの外国人を魅了してやまないようです。

 ロイケさん:「日本を選んだ最も大きな理由は、日本が大好きだからです。日本のすべて、食べ物・人・精神性も完璧です」

(「グッド!モーニング」2023年1月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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