共通テスト問題が“流出”「模擬問題かと」解答した東大現役生が語る(2022年1月26日)

共通テスト問題が“流出”「模擬問題かと」解答した東大現役生が語る(2022年1月26日)

共通テスト問題が“流出”「模擬問題かと」解答した東大現役生が語る(2022年1月26日)

今月行われた『大学入学共通テスト』の試験時間の最中に、問題が外部に流出していた疑いがあることがわかりました。

流出した先は、現役東大生のスマートフォンです。15日午前午前10時52分、『世界史B』の問題が送られてきました。
世界史Bを解答した東大生(21):「10枚(送られてきた)。同じ時間帯で同じ日に同じ教科の問題を解くなんて、『明らかに不自然だ』と言われれば、そうだが、お願いを受けたときは夢にも思わないし、ずっとオンライン家庭教師をやるというマインドだったので、こういった教え方をしようかなと。“市販の共通テストの模擬問題”と思った」

大学生は、高校2年生という人物から「家庭教師に採用するかどうかのテスト」と聞かされていたため、腕を振るって解答し、全34問のうち14問を30分ほどで返信したそうです。

どうして、問題が流出したのでしょうか。高校2年生と名乗る人物は先月、家庭教師をマッチングするサイトに登録しました。そこでこの学生や友人など複数の東大生に接触します。
先月中旬に届いたメッセージ:「はじめまして!現在高校2年です。1月15日にオンラインで体験授業をさせて頂きたいと考えています。日程的に可能でしたらご連絡ください」

指定された1月15日は、共通テストの日です。「ネットなどで調べながらでも大丈夫なので、可能な限り早く解答して欲しい」という依頼でした。スカイプのメッセージ機能で送られてきた画像を、当時、まさか試験会場からとは思わなかったそうです。
世界史Bを回答した東大生(21):「間違えなければ割のいいバイトにありつけると思ってしまって、頑張ってしまったと思う。一生懸命、受験に臨まれた方に対しては、僕としても申し訳ない気持ちだし、大変残念なことが起きてしまったなと。恐らく受験生だと思うが、その方にも残念な気持ちがある。やはりこういうことは、露見する可能性が非常に高いし、露見してしまえば、受験機会だけでなくて、その後の生活も危険にさらしてしまう。私が加担してしまった。はからずも加担してしまったが、その方にはすごく反省してほしいし、今後、このようなことが起こらないようにして欲しいと思う。僕は、当然、通報しようと思ったが、どこに通報すべきかわからなかった。オンラインを使った入試不正に対する窓口をちゃんと決めて欲しい」

そもそも、試験会場では、スマホは電源を切り、カバンに入れる決まりですが、今年も三重県で1人、失格になるなど、毎年のようにスマホを使った不正が発覚しています。今回の流出では、複数の大学生が解答したことがわかっています。そのうち1人が、共通テストの問題だと気付き、大学入試センターに連絡したことで発覚しました。警視庁は、偽計業務妨害の容疑も視野に捜査しています。

大学ジャーナリストの石渡嶺司さんによりますと、「試験中に問題に触れることができるのは、受験生と試験監督のみ」だということです。さらに、「コロナ禍だからこその問題」だといいます。コロナ前は、席の間隔が約50センチでしたが、コロナの感染対策のため、現在は1メートルの間隔に広がりました。そのため、不正がしやすい状況にあったのではないかとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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