【飯能市3人殺害】動機は?容疑者、黙して語らず 元刑事が分析(2022年12月26日)

【飯能市3人殺害】動機は?容疑者、黙して語らず 元刑事が分析(2022年12月26日)

【飯能市3人殺害】動機は?容疑者、黙して語らず 元刑事が分析(2022年12月26日)

 埼玉県飯能市の住宅で3人が殺害された事件で、亡くなった3人の身元が判明しました。死亡したのはアメリカ人のウィリアム・ビショップさん夫婦と30代の娘。逮捕された男と接点はあったのでしょうか。現場を徹底取材しました。

 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏:「(事件発生の)朝7時にこれだけ家が隣接しているなかで、大声を出されたらすぐ目撃者が110番するなかの犯行と考えると、3人を殺害した行為というのはかなり異質で、この形態から考えると、最後まで自分の計画した犯行をやり遂げるという意志の強さも見られる」

 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三さんは、事件の異質さに「強い意志」が見えると分析しました。

 クリスマスの朝、埼玉県飯能市の住宅で男女3人が殺害された事件。この家に住むアメリカ人のウィリアム・ビショップさん(69)とその妻・森田泉さん(68)、そして娘の森田ソフィアナ恵さん(32)が亡くなりました。

 近所の人:「(ビショップさんは)すれ違うとあいさつ、穏やかな人」「(妻の泉さんは)すごく礼儀正しくて良い人でしたよ。話しやすいし、自治会も参加して清掃とか来ていました。親子すごく良い感じで、よく話していましたね」

 3人とも顔を中心とした上半身にハンマーのような鈍器で殴られた傷があったということです。

 近所の人:「(Q.悲鳴は大きい?)大きかったですね。すごかったです。びっくりしました。あんな声が出るのかなと」

 事件発生からおよそ15時間後、殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、近くに住む斎藤淳容疑者(40)。

 斎藤容疑者を知る人:「(小学校時代は)明るくて勉強ができた。サッカーも得意で、というふうには聞いている息子からは。とても良い子だったって」

 変化が見えたのは10年以上前だと言います。

 近所の人:「4人で住んでいた。4人じゃなくて、おばあちゃんもいて5人」「(Q.容疑者の父母が離婚したと思うが?)10年以上は前。お母さんが出て行って(姉と)きょうだい2人で住んでいた」「(Q.いつから2人暮らし?)分からない。気付いたら1人だった」

 斎藤容疑者は、警察の調べに対して「話したくありません」と供述を拒んでいるということです。

 被害者の自宅から徒歩で80メートルの場所に住んでいた斎藤容疑者。捜査関係者によりますと、逮捕されるまでの15時間、自宅の2階の部屋に逃げ込み扉の前に物を置き、警察が入れないようにするなど10分ほど抵抗していたといいます。また、自宅からは鈍器のようなものが複数、押収されたということです。

 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏:「(Q.凶器が鈍器ということから何が見える?)計画的な犯行は間違いないと思う。凶器を持って自宅に侵入しているので計画的犯行。殺害を計画する段階で凶器にハンマーを選ぶということ、これが被疑者の性格が異質な状態だと分かる。鈍器を使って撲殺する目的で3人の自宅に侵入していることは、強い恨みと殺意が明確」

 佐々木さんの見解によりますと、「強い殺意」と「計画性」があったとみられる今回の惨劇。その動機はどこにあるのでしょうか。実はビショップさん家族は、数年前からトラブルに巻き込まれていました。

 近隣住民:「3、4年前に通り掛かった時に家の前にパトカーが止まっていた。車のボディーが傷付けられていて現場検証していた。とても悪意を持ったという傷だった」

 去年8月にも同様の事件が起き、修理代は100万円だったと当時、町内会で文書が回りました。

 近隣住民:「怖かったですね。(傷が)深かったから。普通のガーじゃない。グーって感じ」

 捜査関係者によりますと、斎藤容疑者はおよそ1年前、ビショップさんの住宅で車を傷付けた器物損壊の疑いで逮捕され、その後、不起訴になっていました。

 元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏:「(斎藤容疑者が)器物損壊で逮捕された時に、どういった動機で車を壊したのか取り調べしているので、そこの供述内容はかなり重要。その当時、1年前から被害者にはこういう思いがあったということが明らかになっているので、そういったところから不起訴になっているが、その後1年間、被害者の家族とどういった接触があったのか、これに関しては付近の聞き込みで明らかにしていくと思う」

 事件直後、斎藤容疑者とみられる男と向かい合った近所の人がいました。

 事件直後に男と対面した人:「家内と娘は『助けて』『警察呼んで』とか聞こえたみたい」「(Q.なぜあなたはそこにいた?)人がやられているって話を家内とか近所の人に聞いて、様子を見に木刀を持って行った。そしたらちょうど出てきた」

 事件直後、男に興奮した様子はなかったと言います。近所の男性は住宅前の道路にいて庭に女性が倒れていたのを見たと言います。そして、住宅横の細い道に男性が倒れていて、男が男性がいる道路側に歩いてきたというのです。

 事件直後に男と対面した人:「森田さんの家の前に行ったら、ここが駐車場で、隣の家との境ですね、そこから男が男がこっちに向かってきた。『お前か!』って言ったら元に戻っていった」「(Q.男はなんて言った?)何も言わずに無言でそのまま。走るわけでもなく。表情も全然、息上がらず、興奮とかの様子は全くなかった」

 男は走るわけでもなく、平然と引き返していったといいます。

 事件直後に男と対面した人:「家内は庭で(男が)棒のようなものを振るのを見たみたい」

 警察の取り調べに対し、「話したくありません」と供述を拒んでいるという斎藤容疑者。警察は、詳しい犯行の経緯など調べを進めています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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