【ペルー混乱】元大統領“勾留延長”で更なるデモ激化懸念 治安部隊と衝突…14人死亡(2022年12月16日)
南米ペルーでカスティジョ前大統領が逮捕されたことへの抗議デモが全土で過激化。治安部隊との衝突などで少なくとも14人が死亡する事態に発展しています。
ペルーで起きている現政権への抗議デモが国全土に広がりを見せています。求めているのは先週、大統領を罷免(ひめん)されて身柄を拘束されたカスティジョ前大統領の釈放のほか、議会の解散や総選挙の実施などです。
海外メディアによりますと、治安当局との衝突などでこれまでに少なくとも14人が死亡。その数が日に日に増えています。特に抗議デモが激しくなっているのが、カスティジョ前大統領の支持者が多い貧しい農村部です。
カスティジョ氏支持者:「恥を知りなさい。現政権はカスティジョに国を統治させず、私たちの大統領を拉致しました。国民には武器はありません。あるのは言葉だけです」
汚職疑惑を巡って罷免される前に議会を解散しようとし、これが憲法違反にあたるとして捜査当局に身柄を拘束されたカスティジョ前大統領。現地メディアによりますと、現在は民間人殺害や横領などの罪で服役しているフジモリ元大統領と同じ施設に勾留されているということです。ペルーの裁判所は15日、カスティジョ前大統領について18カ月の勾留延長を認めたことから、さらなるデモの激化が懸念されています。
デモ隊は各地の幹線道路を封鎖。観光地周辺には日本人を含む約3000人の観光客が足止めされているとみられています。長距離バスで旅行中だった石田直也さん(31)はデモ隊とも遭遇していました。
ペルーを旅行していた石田直也さん:「本当に道が破壊されていたりとか、石がいっぱい敷いてあったりとか木がなぎ倒されていたりとか。あと商店が割られているとかも見えたので、そういう今まで見たことのない光景を見た時は怖かったです」
3日間バスの中で寝泊まりした後、各国大使館の働き掛けにより、現在はクスコのホテルに避難しています。
ペルーを旅行していた石田直也さん:「クスコには戻って来たんですけど状況は変わらないと思っているので、沈静化するまでは基本的にはホテルの中にいようと思っています」
現在、非常事態宣言が出されて移動が制限されているペルー。さらなる混乱が懸念されています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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