【独自】たばこ注意“逆ギレ”暴行・・・被害高校生の父親「心の傷強く残る」(2022年1月25日)
電車内でたばこを注意した男子高校生が10分間にわたって殴られ、重傷を負った事件で、取材に応じた被害者の父親が当時の生々しい状況を語りました。
■暴行10分間 誰も止めず・・・
被害に遭った高校生の父親:「警察のほうから一報が入って、息子がたばこを吸っている方、電車の中で吸っている方を注意したら殴られて。今、救急車で病院に運ばれているっていうのを聞いたのが最初。すごく心配しました。何があったのかも。注意して殴られて、病院ていうのが。そんなに殴られるものかと思ったので」
現場は、JR宇都宮線の車内でした。雀宮駅を出た辺りで、事件は起きました。
傷害の疑いで逮捕されたのは、飲食店従業員・宮本一馬容疑者(28)です。
宮本容疑者は、知人と2人でJR宇都宮駅から電車に乗り、優先席に座りました。
そして、一つ先の雀宮駅を過ぎた辺りで、あろうことか宮本容疑者は寝転がり、喫煙し始めたというのです。
これに対し、近くに座っていた男子高校生が「お兄さん、タバコ吸っていますね。やめてもらえませんか?」と、喫煙をやめるよう求めたところ、宮本容疑者は逆ギレし、顔を近付けるなどの威嚇(いかく)を始めたといいます。
宮本容疑者:「ぶっ殺すぞ」
2人は、もみ合った後、宮本容疑者が一方的に、男子高校生に暴行を加え始めたのです。
電車が2つ先の駅・自治医大駅に着くと、宮本容疑者の行動はさらにエスカレートしていきます。
被害に遭った高校生の父親:「(宮本容疑者に)駅で降ろされて、『降りないと、周りの友達もやるぞ』みたいなことを言われたので。そこで、土下座しろって言われて、土下座したというふうに本人から聞いた。自分が悪くないのに、結局ホームで土下座させられて、靴で頭を踏まれたりっていう行為が、やっぱり精神的につらかったんだと思います」
10分以上にわたり、殴る蹴るなどの暴行を受けた男子高校生は、顔の骨を折られ、全治不詳の重傷です。
宮本容疑者の同行者と、男子高校生の3人の友人は暴行を止めようとしました。しかし、他の乗客の中に、止める人は誰もいなかったといいます。
■密室の恐怖・・・どうすれば?
関わるべきか、関わらざるべきか。こうした電車内のトラブルに居合わせた人は、非常に難しい選択を迫られることになります。
栃木県民(20代):「(Q.ご自身が現場に遭遇したら?)止めに入りたいですけど、やっぱり怖いと思うので」
栃木県民(70代):「どっちかっていうと割って入るほうだから。とっさに、止めたかも分かんないですね」
栃木県民(20代):「マナーを守らない大人のほうが、明らかに理不尽だと思いますし。それを止めようとした高校生は、本当勇気ある行動をしたと思う」「(Q.暴行されている現場にいたら?)止めに入りますよね。まして(被害者が)高校生だったら、なおさら、絶対そうですよね」
“恐怖の電車内トラブル”に遭遇した人もいました。
会社員(20代):「足を引っ掛けたか、なんかとかで。引っ掛けた人は、もう無視で(電車に)乗って来たんですけど、引っ掛けられた人が、それにキレて、(電車から)引きずり降ろしている場面を見たことがあります。私は、目と鼻の先で見てたんですけど、ヒヤッとしました。なんか、こっちに被害が来たら嫌だなと」
会社員(30代):「知らない男の人に、お姉ちゃんの髪の毛わしづかみにされて、すごい引っ張られたっていう。私じゃないけど、やられたのは、めちゃめちゃ怖かったです」
JR東日本は、迷惑行為を確認した際、駅社員または乗務員、警備員に知らせ、車内では、躊躇(ちゅうちょ)なくSOSボタンを押して、乗務員に知らせるよう呼び掛けています。
警察の調べに対し、宮本容疑者は「暴行したことは間違いない。相手がけんかを売ってきた」と、容疑を認めています。
■被害者は「心の傷が強く残る」
一方、被害を受けた男子高校生の様子について、父親はこう話します。
被害に遭った高校生の父親:「もう、本当に悔しそうで、悲しそうで、だいぶ。体の傷よりも、心の傷が結構、強く残っちゃったのかなと。(容疑者を)すごく許せない気持ちは、もちろんあります。息子は、とりあえず重傷っていう形でけがをしましたが、生きていてくれるんで、けがは痛むんでしょうけども、本人は元気なので、それが本当唯一の救いかなと思います」
(「グッド!モーニング」2022年1月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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