【独自】韓国・ソウル 「日本人が行きたい都市」1位も…3年ぶり旅行で“驚きの変化”(2022年12月15日)
「HIS」が発表した、年末年始の海外旅行の予約動向です。人気の旅行先として、シンガポールやグアムなどが並ぶなか、3位はタイのバンコクでした。
2位は、去年まで1位だったハワイのホノルル。そして、1位となったのが、韓国のソウルでした。
11年ぶりに「日本人が行きたい都市」1位となったソウルを取材すると、コロナ禍で大きな変化が起きていることが分かりました。
■「遠い国に感じる」 ソウル“驚きの変化”
日本人観光客の「ビザなし渡航」を全面再開するなど、コロナ前のような旅行環境が戻りつつある韓国。ところが…。
食べ飲み歩き韓国トラベラー・Shihoさん:「韓国旅行っていうのが、日本からすごく近くて、安く行けて。日本国内に旅行するよりも、すごく近い国なイメージがあったが。ちょっと遠い国になってしまった感じはあります」
「遠い国に感じる」そう話すのは、滋賀県に住むShihoさん。これまでに合わせて、20回ほど韓国旅行を楽しんでいますが、今回3年ぶりに現地を訪れたところ、大きな変化を感じたというのです。
■変化(1)「物価高騰」 豆腐など“500円超”
Shihoさん:「元々、日本よりも物価が安くて、安く楽しめるところというイメージがあったんですけど。そのイメージは今回、来た時にあまりなくて。お金を使いすぎてしまった気がします」
日本やアメリカ同様、深刻な物価高騰に見舞われている韓国。今回の6日間の旅行で、Shihoさんが使った旅費の内訳です。
飛行機代や買い物、飲食代などで、合わせておよそ19万円。これまでで、最も高い旅費だったといいます。
その中で、ホテルの宿泊費はおよそ3万5000円。いつも泊まるホテルだと予算オーバーになるため、別の所を選ばざるを得ませんでした。
Shihoさん:「コロナ前とかはよく、日系の明洞(ミョンドン)にある大きなホテルに泊まっていたが。そこは広めのツインで、大体(5泊で)5万円くらいで泊まれていたのかなという印象があったが。今回も泊まりたかったんですけど、調べてみたら(5泊で)10万円以上して。とてもじゃないけど、泊まれなかった」
さらに、韓国旅行の醍醐味として真っ先に挙がるのが、韓国料理ですが…。
Shihoさん:「好きな焼肉屋さんがあったが、そこも1人前のお肉が1000円くらいアップしていて、ちょっと高いなと思いました。海産物が高くなっているイメージがあったんですけど。私が食べた海鮮のお鍋みたいなのが、元々3万ウォン(約3100円)だったのが、5万ウォン(約5200円)台に上がっていたりして、結構値上がりしたなと思いながら食べていました」
現地のスーパーマーケットでも、「国産豆腐2つは5280ウォン、約536円」「コカ・コーラ(1.8リットル)2本で5980ウォン、約609円」「ホウレンソウが5490ウォン、約562円」「ブロッコリー1個が306円」「納豆は8パックで1194円」でした。
■「日本より高い」「特に果物」バナナ1束500円
ロシアのウクライナ侵攻後、原油価格は上昇し、韓国でも物価高は一層加速しているといいます。
10年以上、韓国で生活している日本人女性のYUKIさんも…。
韓国在住ユーチューバー・YUKIさん:「ここ最近は、もう日本よりも高いなという印象ですね、スーパー行くと。卵、野菜、果物、肉類が上がった気がしますね。家計が圧迫されますね」
中でも驚きなのが…。
YUKIさん:「果物がやはり高いですかね。日本のバナナの値段を見て、すごいびっくりして、1束99円と書いてあるのを見て。こっちだと、400円とか500円するので、高いなという印象です」
■変化(2)「“空き店舗”続出」 ゴーストタウン化
韓国旅行でShihoさんが感じた変化は、他にもありました。
Shihoさん:「覚悟して行ったんですけど、やはり空きテナントすごく多くて、すごくショックを受けました」
コロナ前は、多くの露天が立ち並び、にぎわいを見せていたソウル随一の繁華街・明洞。しかし、ここ数年は観光客が激減したため閉店が相次ぎました。
Shihoさん:「メインストリートでも、半分近く開いていない気がして。ゴーストタウン化していて、さみしいなと思いました」
■変化(3)「深刻なタクシー不足」 2万人超が退職
Shihoさん:「週末だと韓国人ですら、タクシー戦争、争奪戦になる」
現地メディアによりますと、韓国ではコロナ前と比べると、2万人以上がタクシードライバーを辞めたといいます。
そのため、空車のタクシーを見つけるのが難しく、観光客が数時間、ホテルに帰れなかった事態も起きているというのです。
ソウルのタクシードライバー:「(Q.タクシーが消えた理由は?)タクシーの運転手は他の職業に比べると、収入が少なくて、生活が苦しい。だから、皆、出前の配達や宅配ドライバーなど、別の仕事に転向したんです」
■“燃油サーチャージ”値下げ「追い風の一つに」
新型コロナの流行前と流行後で、大きく変わった韓国旅行。それでも、日本の旅行会社は今後、韓国への旅行者は増えると予想しています。
旅行会社ena・登山幸典さん:「日本では、全国旅行支援が始まっていますし。まだまだ海外旅行よりは、そっちのほうが多いのかなという感じ。12月からは燃油サーチャージがやっと値下げになるので。それも、海外旅行の追い風の一つになるのかなと思います」
(「グッド!モーニング」2022年12月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く