【空軍基地にドローン攻撃】ロシア出撃拠点を“爆破”防空網に死角?◆日曜スクープ◆(2022年12月11日)

【空軍基地にドローン攻撃】ロシア出撃拠点を“爆破”防空網に死角?◆日曜スクープ◆(2022年12月11日)

【空軍基地にドローン攻撃】ロシア出撃拠点を“爆破”防空網に死角?◆日曜スクープ◆(2022年12月11日)

 ロシア国内のエンゲリス空軍基地など2カ所で5日、ドローンによる攻撃が起きた。同空軍基地に駐留する爆撃機2機が損傷。攻撃に使用されたドローンは、旧ソ連時代のジェット・エンジンを搭載する無人偵察機「Tu-141」が転用されたとの見方が出ている。エンゲリス空軍基地には、11月15日に発生したウクライナへの大規模インフラ攻撃に関与したとされる「第184重爆撃機航空連隊」が駐留していたとの情報が有力だ。インフラ攻撃の阻止・排除を実施するために、ウクライナが同連隊の無力化を狙ったものか。今回の攻撃でドローンは、ロシア内陸に至る500キロ以上も飛行、迎撃が不可能だった状況から、ロシア防空システムの脆弱さを露呈した。

 両軍の膠着状態にある中でも、東部バフムトを巡る攻防は続く。米シンクタンク・戦争研究所によると、「状況は信じられないほど過酷で、ロシア軍に多数の死傷者がいるが、攻撃作戦を継続している」と報告。戦闘は最も残酷な戦争に挙げられる第1次世界大戦を彷彿とさせる“塹壕戦”を展開する。氷点下の戦地にある状況下、NATO(北大西洋条約機構)・ストルテンベルグ事務総長は、「ロシアは気候回復を待ち、部隊の再編成による新たな攻撃開始をするために軍事活動を遅らせている」と分析する。東部・南部のウクライナ軍は、戦地の気温が下がり、地面が凍結することで、部隊の機動性が上がることから、進軍の好機を見極める状況が続く。

 ロシア国内の世論を巡り、プーチン大統領は厳しい状況に陥る。プーチン大統領は5日、政府機関、空港、駅、大学などでの集会を禁止する法案に署名した。独立系メディア「メドゥーザ」は先月30日、大統領府が治安機関を通じて実施した非公開の世論調査結果を入手、それによると、停戦交渉への支持は7月の32%に対し、動員令後の11月は55%に増加した。長引く戦争に対する国民の意識変化が明白となった。また、ロシアの軍事ブロガーは、敗退、損害など劣勢ロシアの状況などで軍や国防省に対して、苛烈な批判を展開しており、ロシアの政権幹部を悩ませる。ロシア領土内での攻撃が確認されるなど新たな局面を迎える一方、東部バフムトが難局の状況にある中、米戦争研究所の最新データを基礎に、最新の戦況を詳報・解説する。

★ゲスト:駒木明義(朝日新聞論説委員)、高橋杉雄(防衛省防衛研究所)
★アンカー…杉田弘毅(共同通信社特別編集委員)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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