『配慮義務』で被害者救済は?“救済法案”10日にも成立へ【報ステ解説】(2022年12月7日)

『配慮義務』で被害者救済は?“救済法案”10日にも成立へ【報ステ解説】(2022年12月7日)

『配慮義務』で被害者救済は?“救済法案”10日にも成立へ【報ステ解説】(2022年12月7日)

旧統一教会をめぐり、与野党が協議を続けてきた被害者の救済法案。会期末が迫るなか、自民党と立憲民主党は7日、寄付を求める法人への“配慮義務”について、「十分に配慮しなければならない」とすることで合意。法案は、今国会で成立する見通しとなりました。

「十分に配慮」という文言に落ち着きましたが、その背景について、官邸キャップ・山本志門記者は「『十分に配慮』としても、実効性は大きく変わらないという見方が根強い。“十分”という表現は、『自民が譲り、立憲が譲歩を得た』政治的な最後の見せ方といえる」と話します。

救済法案では、寄付の勧誘において、次の3つに“十分に”配慮しなければならないとしています。
◆個人の自由な意思を抑圧し、寄付をするか否か適切な判断が困難な状態に陥ることがないようにする
◆寄付によって、個人または配偶者・親族の生活の維持を困難にすることがないようにする
◆法人等を特定する事項を明らかにし、寄付の使途について誤認させない

これが遵守されないときは、場合によっては『勧告』、さらに『公表』を行うことも修正案で追加されました。

なかでも“マインドコントロール下での寄付”について、立憲民主党は「禁止行為にすべき」と主張してきました。これに対し、岸田総理は「『配慮義務』のほうが『禁止行為』より幅広い行為をとらえることができ、民法上の不法行為として認定し、損害賠償請求を容易にできる」と、より被害者救済につながりやすいと主張しました。

被害者救済に取り組む阿部克臣弁護士によりますと、「『配慮義務』が今すぐ効果を発揮するわけではないが、これを手がかりに裁判の判例が積み重なれば、今後の救済にはつながっていくかもしれない。法律ができることは評価されるべきだが、不十分な内容は引き続き見直していくべき」といいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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