「オミクロンは全く別物」・・・若者&疾患なしは「肺炎にならない」(2022年1月22日)

「オミクロンは全く別物」・・・若者&疾患なしは「肺炎にならない」(2022年1月22日)

「オミクロンは全く別物」・・・若者&疾患なしは「肺炎にならない」(2022年1月22日)

高島)
感染が急拡大するオミクロン株対策として、専門家から新たな提言がありましたが、その狙いはどこにあるんでしょうか?さらに、新たな「まん延防止措置」で何が大切なのか?新型コロナのアドバイザリーボードで提言を出されたメンバーのお一人、阿南英明医師にお話を伺います。阿南さんよろしくお願いいたします。

阿南医師)
よろしくお願いします。

●全国の感染者 5日連続で過去最多を更新

板倉)
きょう全国で新たに確認された感染者の数は、5万4581人ということで5日連続で過去最多を更新しています。重症者は424人でした。地域別に見ていきますと、30の都府県で過去最多となっていまして、福岡では2833人。広島では1585人、そして大阪は7375人、愛知では3457人、そして東京は初めて1万人を超えました。1万1227人となっています。

高島)
阿南さんは神奈川県の医療危機対策統括官でもいらっしゃいますけれども、神奈川県は3000人以上の感染者が確認されています。この急増はどう受けとめていらっしゃるでしょうか?

阿南医師)
今までとは違って、ものすごい上昇カーブで我々神奈川県も1万人にいってもおかしくない、そういう予想を立てています。

高島)
感染者数だけを見ても判断できない状況だなと感じますけれど、こちらは、神奈川県の22日時点での病床使用率25.9%、重症病床の使用率は4.76%となっています。重症化しにくいといわれるオミクロン株ですけれども、今後、医療体制のひっ迫はやはり起こるんでしょうか。

阿南医師)
今までのウイルスの2倍3倍の勢いで、入院患者さんが増えているので、先読みしなければいけない。今、1月2月は一年間で一番入院患者さんが多くて、コロナの病床を拡大しようと思っても、他の患者さんがいっぱい入っていて、なかなか難しい時期です。もう1つ重要なことは、医療スタッフが感染して、ものすごくお休みになってしまってる。だから需要は高まるのに供給側が追いつかない、このアンバランス非常に苦しい。そういうひっ迫状態だと思ってください。

●専門家の新提言

高島)
数字には表れていない所でも影響が出ているということなんだなと思いますが。そうした中で求められる、オミクロン株への対策。これまでのような「強い対策の踏襲」ではなく、新たな提言の狙いについて伺います。
専門家は、このまま感染が急拡大した場合には、「若年層で重症化リスクの低い人については、必ずしも医療機関を受診せず、自宅での療養を可能とすることもあり得る」と提言されていますけれども、阿南さんはこの提言にはどういう狙いがあるんでしょうか。

阿南医師)
我々が今まで、2年間戦ってきたウイルス、これと、このオミクロンは、全く別物と考える必要があるんじゃないか。やはり2年間で染み込んだイメージがありますけど、イメージとしては、別の名前付けてもいいんじゃないか、そういう我々発想の転換、これを国民みんなで共有していかなければいけないんだろうと思うんです。実際に、肥満がない、あるいは糖尿病などの基礎疾患がない、50歳未満の方々に関しては、重症化しない軽症で済んでいるんです。もっと言い方を変えれば、肺炎にならないんです。今までコロナは、肺炎が怖かったわけですけれど、肺炎にならない、軽症で済んでいく。こういった変化があるんだから、これは相手が変わったんだから、我々の対応のしかたも変えていくんだ、こういうメリハリが必要なんだろうという考え方です。

高島)
かなり重症化リスクのある方を優先して、そうではない方が自宅で自分でできる対策、療養するということになるということなんでしょうか。

阿南医師)
そうですね。若い方が、ものすごくたくさん感染してるんですけどこういった、実は軽症で済む方が病院に行く、保健所の対応がひっ迫していく、例えば、119番を使う、こういうことになれば、セーフティネットが壊れてしまうんです。本当はこれから先、年齢層が広がって年齢が高い方にも感染が広がっていく、こういうことが懸念されているんですけれども、そういった方々がもし具合悪くなった時にちゃんと医療機関にかかれる、保健所が管理をしてくれるんだ、そして、いざというときには救急にかかれるんだ、こういったセーフティネットをちゃんと確立するためには、実は軽症化で済む、こういった方々は違う選択肢、これは絶対そうしろということではなくて、ご本人が良いんじゃないかと思えれば、選択していく。こういった道を開いていこうという考え方です。

●「まん延防止」措置の効果は?

阿南医師)
今までやってきた対応ということで、容易に感染を抑えられるそういう代物じゃない、これは先ほどから話があったみたいに、皆さん分かって頂けると思います。物凄くあっという間に広がってしまうので。だとすると、今までのような社会抑制、それで減らないんだとすると、むやみやたらに社会の経済活動を抑えてしまう、これはいかがなものか、当然こういう考え方になるわけですね。であるならば、もうホットスポットだけ抑えよう。それは大勢の人たちが長時間大きな声で騒ぐ、こういった所だけを抑えよう。こういう風にして、やっぱりピンポイントでメリハリをつけた対応、こういった事がこれから求められるだろうと思っています。

高島)
ここまで、阿南さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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