群馬・住宅街に“滝” 24時間続く騒音「眠れず」 知事謝罪も…住民説明会で批判噴出(2022年11月22日)
群馬県の水力発電所の故障が原因で発生している水の騒音問題。先週末、住民説明会が開かれ、「対応が遅すぎる」と批判の声が相次ぎました。
■「騒音」走行中の電車内に匹敵
閑静な住宅街に突如現れた、滝のような激流。多くの住民が、眠れぬ夜を過ごしています。
近隣住民:「『ゴー』と胸に響き渡るような地響きのような不安感」「こんな音、聞いたことないですね。子どもの時から近くに住んでいましたが」
騒音レベルだという水の音。一体、どれくらいうるさいのでしょうか?
計測したところ、示された数字は76デシベル。これは、走行中の電車の車内などに匹敵する音の大きさです。
近隣住民:「2、3年前からということなんですけど、ほぼ(毎日24時間)途切れることなく。ちょっと我慢できない」「夜寝てると(窓が)カタカタいってるなと」「(Q.夜の寝つきはどうですか?)必ずラジオを聴いたり、ユーチューブの瞑想(めいそう)用の(BGM)聴いたり。高齢化している街なので、何か早く対策を取ってほしい」
数年前から24時間、絶え間なく続いているという騒音。さらに、激流による被害は他にもあるといいます。
近隣住民:「水しぶきで(道が)凍ることは多々ある」
周囲に勢い良く飛び散る水しぶきも問題になっています。
■経緯説明も…なぜ2年間も放置?
なぜ住宅街に、こうした激流が出現したのでしょうか?
群馬県・山本一太知事:「ご迷惑をお掛けしている地域住民の皆さまに、知事として心からおわび申し上げたい」
謝罪から始まった、先月末の山本知事の会見。そこで、経緯が説明されました。
おととし2月、すぐ上流にある水力発電所の点検中に作業ミスが発生。発電機室に水が入って制御装置などが故障したため、発電所は停止してしまいました。
上流から流れる水を発電所に流すことができなくなったため、本来は発電所を通らない余分な水を流していた迂回水路に、本流の水を流すようになりました。
その結果、迂回水路の水を戻す下流の合流地点が、激しい滝のような流れになったというのです。
こうした事態はなぜ、2年もの間、放置されてきたのでしょうか?
山本知事:「令和3年(去年)8月に、発電所の改修工事の入札を行いましたが、これが不調となって現在に至っている」
去年8月の修理業者の入札が、不調に終わったのに加えて…。
山本知事:「私が把握するのが、遅れてしまった。実際、現場に行ったが、苦情の出るレベルとはっきり認識」
住民からの苦情に関する報告が上がっていなかったため、対応が遅れたといいます。
■発電所の改修工事完了…早くとも8年後
そうしたなか、この週末に開かれた、地元住民への説明会。
川を流れる水は、農業用水や下流の水力発電所でも活用されるため、水量を減らすといった抜本的な解決が難しいといい、現在、設置されている防音シートと防音壁の間に、新たに透明のアクリル板を設置することなどが説明されました。
しかし、効果は不明だといいます。
参加した住民:「近所の方の意見が、十分にくみ取れていない。なかなか対応が遅い」
自治会長:「2年半、このままの状況でいましたから。ここ(説明会)で討論しても、工事は進まないわけで。一旦は、工事をやってくれと(お願いした)」
発電所の改修工事が終わるのは、早くとも8年後、2030年の2月ごろとされています。
(「グッド!モーニング」2022年11月22日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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