ブラジル アフロヘアーの少年が「星の王子さま」を演じる|TBS NEWS DIG
ブラジル・サンパウロで公演中のミュージカルで黒人の少年が「星の王子さま」を演じています。人種差別が根強く残るとされ、映画でも黒人の出番が少ないというブラジル。少年が「王子さま」を演じることで与える影響は…
フランスの作家・サン=テグジュペリの代表作「星の王子さま」のミュージカルが、ブラジルのサンパウロで9月から行われています。
原作では「王子さま」は金髪ですが、今回のミュージカルではアフロヘアーの少年が演じています。ブラジルで行われる「星の王子さま」の公演でタイトルロールを黒人が演じるのは初めてのことです。
人種差別が根強く残るとされるブラジルでは、人口の半分以上が黒人か、人種や民族の異なる父母の間に生まれた人であるにも関わらず、社会の中で重要なポストについている人は少ないといいます。
観客
「昔の映画でも、最近の映画でも、黒人はあまり登場しません。出ていたとしても1人か2人です。そんな中、古典作品に9歳の少年が主役を演じるなんて…、これはとても重要なことなんです」
今回主役を務めるレヴィ・アサフ君自身、幼いころ「鉄の毛の頭」と呼ばれるなど、人種差別やいじめを受けてきました。
レヴィ・アサフ君
「(黒人の俳優が星の王子さまを演じるのは)とても格好良いことだと思います。なぜなら僕は黒人を代表しているからです。黒人が昔、奴隷にされていた悲しい話を聞いて、つらい思いをしたこともあります。けれど今、人々は僕の王冠(アフロヘアー)に敬意を表するに違いありません!」
レヴィ君の他にも、金髪の少年や少女など、様々な背景を持つ4人がタイトルロールを演じるこの舞台。多様性を重視したキャスティングを今後、ブラジル社会はどのように受け止めるのでしょうか。
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