習主席“笑顔&握手”の意味は…3年ぶり日中首脳会談 専門家「日本の重要度が上昇」(2022年11月18日)

習主席“笑顔&握手”の意味は…3年ぶり日中首脳会談 専門家「日本の重要度が上昇」(2022年11月18日)

習主席“笑顔&握手”の意味は…3年ぶり日中首脳会談 専門家「日本の重要度が上昇」(2022年11月18日)

 対面では、およそ3年ぶりに行われた日中首脳会談は、笑顔で始まりました。握手と表情から見えてくる、習近平国家主席の本音を分析しました。

■岸田総理「相手の反応は申し上げない」

 日本時間17日午後8時40分すぎに開催された、日中首脳会談。

 習主席:「ニーハオ」

 岸田文雄総理大臣:「習主席、きょうは直接会談できますことを、大変うれしく思っています」

 習主席:「きょうは、ゆっくり話しましょう。きのう来たんですか。それとも、きょう、バリ島から来たのは」

 岸田総理:「そうですね、ええと、本日こちらに移動してきました」
 
 習主席:「私もです」

 中国の習主席は終始、柔らかい表情を見せていました。

 習主席:「私は岸田総理と対面で会談することができて、非常にうれしいです。新時代のニーズに合った中日関係を築きましょう」

 およそ45分間の会談を終えた岸田総理は、次のように話しました。

 岸田総理:「日中関係の大局的な方向性とともに、課題や懸案、協力の可能性について、率直かつ突っ込んだ議論ができたと感じています」

 しかし、記者団から習主席の発言や反応について問われると、会談の詳細について語ることを拒否しました。

 岸田総理:「(Q.習主席はロシアの核使用も反対との考えを示した?)先方の発言については、詳細を私から申し上げるのは控える。これは国際会議の常識であります」「(Q.尖閣諸島および台湾情勢について懸念を表明されたが、相手の反応は?)だから、相手の反応は申し上げません」

■習主席 公の場で…カナダ首相に“苦言”

 その背景には、この出来事があるのかもしれません。

 日本時間の16日に閉幕したG20サミットで、習主席がカナダ・トルドー首相に珍しく公の場で苦言を呈した場面です。

 習主席:「適切ではない」
 
 通訳:「会談内容が新聞に漏れています。不適切です」
 
 習主席:「会話の内容が違います」
 
 通訳:「会話の内容が違います」
 
 習主席:「誠意があるなら、我々は誠実に対話します。そうでなければ、結果は知りません」
 
 トルドー首相:「カナダは自由で率直な会話をしたいし、今後もそうしたい。建設的な努力は続けますが、見解が異なることもあります」
 
 習主席:「まずは条件。条件を整えなさい。それでは」

 実はこの2人は、前日におよそ10分間の非公式会談を行い、トルドー首相は中国がカナダの選挙に干渉した疑惑について、懸念を示したと報じられています。

 非公式会談は行われたことも公表されていませんが、複数のメディアが報道。これを受け、習主席はトルドー首相に抗議したとみられます。

 習主席は最後に握手をし、笑顔も見せましたが、明らかに表情は硬く、口調も強いものでした。

■専門家「中国のなかで日本の重要度上昇」

 一方、14日に行われた米中首脳会談では、バイデン大統領が両手で握手し、親密さをアピールすると、習主席も腰に手を添えて笑顔を見せていました。

 中国政治に詳しい専門家は、次のように話します。

 拓殖大学 海外事情研究所・富坂聰教授:「中国外交というのは、トップが笑うか笑わないというのも、習近平主席だけで決めているわけではないんですよね。ほぼアメリカと同じレベルで、笑っていましたので。日本の重要度が中国の認識のなかで、上がっている感じがしますね」

(「グッド!モーニング」2022年11月18日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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