【独自】“リモート爆買い”活況 質流れセール 外国人客殺到…1人で4500万円購入も(2022年11月16日)

【独自】“リモート爆買い”活況 質流れセール 外国人客殺到…1人で4500万円購入も(2022年11月16日)

【独自】“リモート爆買い”活況 質流れセール 外国人客殺到…1人で4500万円購入も(2022年11月16日)

 先週末に行われた「質流れセール」。目立ったのは、外国人の“爆買い”でした。中国のゼロコロナ政策が、爆買いに大きな変化を及ぼしています。

■“掘り出しモノ”求め…会場は超満員

 早朝からズラリと並ぶ人、人、人…。その数300人以上。お目当ては、ヴィトンに、エルメスに、ロレックスです。

 市場価格で12万円だというバッグが、ほぼ半額の6万円台!質流れ品などが一堂に会す、いわば「質店のバーゲンセール」です。

 およそ50店舗の質店から集まった一流ブランドのバッグやジュエリー、高級時計など10万点以上の品が、定価より3割から9割安く買えると人気なのです。

 客:「お手頃な価格で手に入る。欲しいものが」「孫が生まれたので、(息子夫婦に)プレゼントを。そういう掘り出しが随分あるので」

 “掘り出しモノ”を求める人たちで、会場は瞬く間に超満員となりました。

■来場者の6割“外国人客”…背景に円安

 外国人客による“爆買い”も!

 中国出身の親子:「(Q.何時間、買い物していましたか?)5時間」「(購入総額)70万~80万円」

 ヴィトンのかばんを大量に抱える3人組。すべて購入するといいます。

 主催者によると、3日間の来場者数およそ5500人のうち、外国人客がおよそ6割。その背景にあるのは…。

 城南質屋協同組合・福島豊秋理事長:「(一番の影響は)やはり円安だと思います。円安で(外国の)お客様は、非常に割安に感じていると思うんですよね」

■“リモート爆買い”20万人視聴の配信も

 会場では、ある光景が目を引きました。

 三脚に固定したスマートフォンの画面に向かって、何やら話をしています。一体、何をしているのでしょうか?

 中国人バイヤー:「(Q.何をしている?)ライブ配信しているんですよ。ライブコマース、中国向けの。今もう1万4000人見ているんですよ。その場で支払って頂いて、(商品を購入して)うちのほうから現地に発送するんですよ」

 「ライブコマース」とは、ライブ配信で商品を紹介する販売手法です。

 視聴者が、映像で商品の値段や状態を判断し、購入する場合、インターネットで手数料を含む代金を入金します。

 会場にいるライブ配信者は、支払いを確認してから、その場で視聴者に代わって、購入するというシステムです。

 中国人バイヤー:「今、売れそうなやつをとりあえず確保する。ライブ配信しながら、『これ購入します』となれば、すぐ支払い」

 中国人バイヤー:「中国は11月11日、アリババの買い物の日があるので、きょうはライブで売っています。(視聴者)20万人くらいです」

■なぜ中国で人気?「本物とお墨付きに」

 11月11日は、中国で一大セールが行われる“独身の日”です。ゼロコロナ政策で海外渡航が制限されているため、ネット販売の需要が高まり、“リモート爆買い”が過熱しています。

 それにしてもなぜ、日本のバーゲンが中国で人気なのでしょうか?専門家は、次のように説明します。

 株式会社デジタルコマース総合研究所・本谷知彦代表取締役:「日本国内からの生中継ということは、『商品は間違いなく本物である』とお墨付きを与えているようなものということで。こういうスタイルは、消費者に非常にウケる」

■家族に“ライブ配信” 20万円購入

 ネットを介して商品を取引しているのは、事業者だけではありません。

 台湾出身の女性。観光のために来日した妹と買い物に訪れましたが、写真を撮ったり、電話をしたり。商品を目の前にして、忙しそうです。

 台湾出身の姉妹:「(Q.なぜ写真撮影?)家族に(写真を)送っている。もし何か、家族が好きなものがあったら、家族のために(買う)」

 やり取りを見せてもらうと、「これがいいです。これを買いたいです」との連絡が入っていました。

 台湾の家族や知人に商品の写真を送り、代理で購入します。

 台湾出身の姉妹:「台湾ドルに換算すると、確かに安いですね」

 自分の買い物もそっちのけで対応します。

 台湾出身の姉妹:「お母さんが友達に(商品画像を)シェアして。友達も『欲しい』って。円安いので、台湾ドルに変更したら、すごく安い。皆、結構返事が早い。ライブの感じ」

 購入したのは、ヴィトンのかばんが9万6000円、ボッテガの長財布が2万6000円など、いずれも格安で、およそ20万円分でした。

■3日間で4500万円…“爆買い客”も!

 会場に足を運ばない“リモート爆買い”が盛んになっている状況に、主催者は次のように述べました。

 福島理事長:「我々にとっては、重要な売り上げになっています。自国でお買いになるよりも、安心して買えるということで好評」

 中には、3日間で4500万円を使った客もいました。売り上げ額は、合わせて4億3000万円にも上りました。

 本谷代表取締役:「日本国内の経済は長年、停滞をしている。そういうなかで、どのようなスタイルであっても、日本の商品が海外で展開されることは、日本経済にとってプラスだと考えます」

(「グッド!モーニング」2022年11月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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