【急転】「死刑のはんこ」葉梨法務大臣辞任 山際氏に続き“電撃的な交代劇”(2022年11月11日)

【急転】「死刑のはんこ」葉梨法務大臣辞任 山際氏に続き“電撃的な交代劇”(2022年11月11日)

【急転】「死刑のはんこ」葉梨法務大臣辞任 山際氏に続き“電撃的な交代劇”(2022年11月11日)

 死刑執行の職務を軽視するかのような発言をした葉梨法務大臣が「国民に不快な思いをさせた」と述べ、辞表を提出しました。この急転直下の辞任劇を巡り11日午後、岸田総理は取材に応じ「軽率な発言で信頼を損ねた」と述べました。

 問題発言から2日。東南アジアで歴訪に出発する予定を急きょ延期し、法務大臣を事実上、更迭することを決めた岸田文雄総理。

 辞表を提出、葉梨康弘法務大臣(63):「私からの辞表ですので総理との場では長々と、その理由を申し上げたわけではないんですが、例示として死刑という文言を軽率にも使ってしまったということで、第一は国民の皆様に不快な思いをさせてしまいました」

 岸田総理、11日午前中の参議院本会議では野党側から葉梨大臣更迭を要求されるも拒否しました。

 立憲民主党・川田龍平議員:「葉梨大臣は法務大臣の資質に決定的に欠いています。即刻、辞めるべきです。総理の見解をお聞きします」

 岸田文雄総理大臣:「葉梨大臣からも真摯に反省し陳謝するとの説明があり、発言を撤回したと承知していますが…誤解を招くことがないよう、発言は丁寧に慎重に行ってもらわなければならないと考えています」

 葉梨康弘法務大臣:「軽率な発言であったと真摯に受け止め、今後は発言に慎重を期して参ります。引き続き、説明責任を果たし、国民のお役に立てるよう職務に全力を尽くして参りたい」

 そして、この時はまだ葉梨大臣自身も職務を続ける意思を示していました。

 法務大臣を巡っては…。

 柳田稔法務大臣(当時):「法務大臣というのは。ほとんどテレビに出ることはないんです」

 かつて、民主党政権時代に不適切な発言で辞任した柳田稔氏のケースがあります。

 柳田稔法務大臣(当時):「法務大臣はいいですね、2つ覚えておけばいいんですから。『個別の事案についてはお答えを差し控えます』と、これはいい文句です、これを使う。これがいいんです、分からなかったらこれを言う。『法と証拠に基づいて適切にやっております』この2つなんです。まあ何回、使ったことか。使う度に野党からは攻められる」「そういった発言はしたというふうに記憶はしています」

 自民党・河井克行議員(当時):「歴代の法務大臣に対する冒涜(ぼうとく)ですよ、あなたこれは。何ですか、この言い方は」

 柳田稔法務大臣(当時):「仲間の皆さんに色々とお話をさせてもらったわけでありますけれども、その際にそのフレーズは使わせて頂きました」

 柳田氏は、当時の仙谷由人官房長官から厳重注意を受け、結局、発言から8日後に菅直人総理に更迭されました。

 ちなみに、国会で柳田氏を追及していた河井克行氏も、のちに安倍晋三政権で法務大臣になったものの、公職選挙法違反の問題を受け2019年に辞任。

 立憲民主党・川田龍平議員:「葉梨大臣は、ご自身のホームページの2011年のコラムで当時の(柳田)法務大臣辞職などを引き合いに『閣僚として適正を欠いた方を交代させるのは当然のこと』。ご自身のお言葉を踏まえれば、当然のこととして辞任されるべき」

 柳田氏が失言で大臣を更迭されたことを巡って、葉梨氏は2011年に記したブログのなかで「交代させるのは当然」などと批判。皮肉にも「ブーメラン」となった格好です。

 葉梨康弘法務大臣:「私のホームページのコラムについてお尋ねがありました。私が落選中であった期間に、私のホームページのコラムでご指摘のような記載をしました。しかし、私はこの度の発言を軽率なものだったと真摯に受け止め撤回のうえ、おわびを申し上げ、今後は発言に慎重を期して参ります」

 柳田氏の8日よりも早い、発言から2日で辞任となる葉梨氏。法務大臣として11日が「最後の答弁」となりました。

 一方、岸田政権を巡っては先月、旧統一教会問題を追及されていた山際経済再生担当大臣が辞任しています。その時も、今回のように事態が急転した“電撃的な交代劇”でした。

 当初、山際大臣の交代を否定していた岸田総理。辞任した当日の午後2時前。大臣交代について聞かれると…。

 岸田総理大臣:「昼、報道に聞きましたが、そういったことは全くありません。今、衆参で予算委員会の質疑をやっている最中であります。大臣も答弁に呼ばれております。そういったなかで、まずは政府としてこうした与野党の質問に丁寧に答えていく、これに尽きると思っております」

 ところが一転、この数時間後、経済財政諮問会議が急きょ、中止に。

 山際大臣(当時):「今、辞表を提出して参りました」

 山際大臣が辞表を提出したのです。

 岸田総理大臣:「山際大臣(当時)の方から自らの政治行動に関連して経済対策、補正予算をはじめとする国会審議に支障をきたす、滞りを生じるというのは本意ではないと。よって職を辞したいという申し出がありました」

 また、問題を抱える大臣がもう一人…。

 寺田総務大臣に“政治と金”の疑惑が次々と浮上しているのです。

 立憲民主党・後藤祐一議員:「もう政治資金規正法を所管する総務大臣、辞めるべきだと思いますが」

 寺田稔総務大臣:「しっかりと職責を果たして参ります」

 発足から1年余りの岸田政権。その舞台裏で一体、何が行われているのでしょうか。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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